知育ノート

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シュタイナー教育とは?シュタイナー教育の特徴、メリット・デメリットは?

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シュタイナー教育という教育法を知っていますか?

シュタイナー教育はドイツ発祥の教育法で、日本には1970年代に輸入されました。

教育に関心の高いパパママなら、子供の進路の一つとして、シュタイナー教育を実践する幼稚園や学校を視野に入れているのではないでしょうか?

最近、斎藤工をはじめシュタイナー教育を受けて育った芸能人が注目されるようになり、興味を持ったパパママもいるかもしれません。

この記事では、シュタイナー教育の概要と特徴、メリットとデメリットについて紹介します。

シュタイナー教育とは

シュタイナー教育とは、オーストリア出身の哲学者ルドルフ・シュタイナーが独自の思想に基づいてドイツで始めた教育思想、教育実践のことです。

シュタイナー教育は、12年間の体系的なカリキュラムを持った一貫教育で、教育は芸術行為であることが大切という考えに基づいて、詰め込み教育、能力による子供の選別、落第など通常の学校教育における常識を採用せず、子供の体と心だけでなく精神性までも育む全人教育を目指します。

ドイツでは「Waldorfpädagogik(ヴァルドルフ教育)」と呼ばれており、日本ではシュタイナー教育もしくはヴァルドルフ教育と訳されています。

「ヴァルドルフ」というのは、シュタイナーが、1919年にシュタイナー教育実践の場としてドイツの工業都市シュトゥットガルトに設立した「自由ヴァルドルフ学校」に由来しています。

自由ヴァルドルフ学校やそこで実践されているシュタイナー教育の噂は徐々に広がり、1970年以降、シュタイナー教育を実践する教育施設が全世界に作られていくことになります。

日本では、ドイツ文学者(ドイツ語翻訳者)の子安美知子が著書「ミュンヘンの小学生」(1975年、中公新書)の中で紹介したことをきっかけに、注目されるようになりました。

シュタイナー教育における全人教育

シュタイナー教育は、知性、肉体、精神など人のあらゆる側面を教育し、全体として調和のとれた人間を育てることを目指しています。

そして、人には4つの構成要素が備わっていると仮定し、それぞれについて発達段階の適切な時期に適切な働きかけを行うことで、全人的な教育ができると考えています。

シュタイナー教育における人を構成する4つの要素は、以下のとおりです。

  1. 自我(意識):意識や行動を司る主体としての自分、他人や外界と区別して意識される自分
  2. アストラル体(感情と印象):感情・情緒・感覚を司る部分
  3. エーテル体(生命力):人が成長して繁殖するための力
  4. 物質としての肉体:人の身体

シュタイナーの理論においては、物質としての肉体、エーテル体(生命力)、アストラル体(感情と印象)、自我(意識)の順番で発達していくと考えられています。

また、4つの構成要素は全ての人に含まれるものの、どの要素が強く現れるかは個人差があり、強く現れた要素によって子供の気質が変化すると考え、子供の気質に応じた関わりが行われます。

シュタイナー教育における子供の発達と教育

シュタイナー教育においては、生まれてから大人になるまでの人の発達を7年ごとに3つの時期に分け、それぞれの時期に応じた教育を実践します。

  1. 第1七年期(0歳~7歳)
  2. 第2七年期(7歳~14歳)
  3. 第3七年期(14歳~21歳)

それぞれの時期について、シュタイナー教育が始まった時期に流行した心理学や生理学の知識に基づく説明がなされており、それらの知識に基づく教育方法が提唱されています。

第1七年期(0歳~7歳)

第1七年期とは、子供が生まれてから小学校1~2年生頃までの時期です。

パパママをはじめ周囲の人の真似をして身体の動かし方、日常生活のルール、生活習慣などを習得し、身体も大きくなっていきます。

第1七年期にどう過ごしたかによって、その後の発達に大きな影響を与えるため、人の発達の中でも特に重要な時期と位置づけられています。

教育場面においては、身体をたくさん動かすこと、健康的な生活リズムを作ること、子供が積極的に周囲に関わり成長できる環境を整えることを重視します。

第2七年期(7歳~14歳)

第2七年期とは、小学校1~2年生から中学校2~3年生頃までの時期です。

子供の感情・情緒・感覚や創造力が育まれる時期であり、性的に成熟する時期でもあります。

教育場面においては、芸術的な刺激をたくさん与えて子供の感情・情緒・感覚の成長を促すことを重視します。

第3七年期(14歳~21歳)

第3七年期とは、中学校2~3年生から大学3~4年生頃までの時期です。

肉体や感情・情緒・感覚が一定程度発達し、自我が育ってくる時期です。

「自分とは何か、どんな存在か。」、「自分は将来何をしたいのか。」を模索するようになり、少しずつアイデンティティを確立させていきます。

ただし、近年は、アイデンティティ確立に失敗したまま第3七年期を経過してしまう人が増加傾向にあります。

教育場面においては、子供が主体的に行動することを促し、判断力、表現力、想像力などを身につけられるようにします。

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シュタイナー教育における教師の役割

シュタイナー教育においては、「教育=自由な自己決定ができる人を育て上げる芸術」と考えられています。

そのため、教育を行う教師も、単に知識や技術を伝える存在ではなく、「教育芸術家=創意工夫と主体性を持って子供に関わり、子供の能力を引き出して開花させる存在」であることが求められています。

シュタイナー教育を実践する教育機関では、授業の準備に非常に長い時間を費やす他、教師の自己啓発や能力開発にも力がそそがれています。

シュタイナー教育の特徴的な教育実践

シュタイナー教育は、独特な教育をたくさん実践しています。

  • エポック授業
  • 12年制の一貫教育
  • テストで評価しない
  • メディアを使用した授業が少ない

シュタイナー教育の特徴1:エポック授業

エポック授業とは、国語、算数(数学)、社会、理科、英語など主要科目のうち1教科だけを数週間にわたって学び続ける授業のことです。

例えば、エポック授業で英語を学ぶ期間は、エポック授業内では他の科目を全く行わず、英語だけをひたすら学び続けます。

1つの教科だけを集中して学ぶことで、理解を深められるという考え方に基づいて取り入れられている授業です。

また、特定の教科書を使わず、子供が「エポックノート」というノートに授業内容を自分で書き入れます。

なお、エポック授業以外の時間には、エポック授業で学んでいる以外の科目も学びます。

シュタイナー教育の特徴2:12年制の一貫教育

シュタイナー教育は、12年制の一貫教育です。

つまり、小学校、中学校、高校まで一貫してシュタイナーの理論に基づく教育を受けることになるのです。

また、1年生から8年生までは担任が持ち上がり制で、9年制以降は担任がいなくなるのも特徴です。

シュタイナー教育の特徴3:テストで評価しない

シュタイナー教育にはテストがなく、他に点数によって子供を評価する仕組みもありません。

成績表には、教師が子供の性格や行動傾向、授業における姿勢や成長などが詳細に書き込まれます。

対象への興味が学習の動機であるべきという考え方に基づく制度です。

シュタイナー教育の特徴4:メディアを使用した授業が少ない

最近は、テレビ、DVD、ゲームなどデジタルメディアを取り入れた授業が多くなり、子供にiPadを配布して授業を行う学校もあるくらいです。

しかし、シュタイナー教育においては、こうしたデジタルメディアは子供の成長に良くないと考えられており、メディアを使用した授業は他の学校に比べると少なくなっています。

シュタイナー教育のメリットとデメリット

シュタイナー教育のメリットとデメリットはどのようなものでしょうか。

シュタイナー教育のメリット

  • 自分で考え、判断して行動できるようになる(主体性が身につく)
  • 感受性が豊かになる
  • 人間としての器が大きくなる

シュタイナー教育のデメリット

  • 学習が遅れがちになる
  • 基礎学力が身につきにくい
  • 協調性が育まれにくく、一般的な学校や会社内で浮いてしまうことがある

まとめ

シュタイナー教育について紹介しました。

海外で流行していた教育ですが、最近は日本でも注目を浴びるようになってきました。

シュタイナー教育は、主体性や感受性が身につくところはメリットです。

しかし、知識偏重で点数評価を好む日本社会においては、シュタイナー教育で育った人が息苦しさを感じることは少なからずあるようです。

子供にシュタイナー教育を受けさせることを検討する場合は、まず夫婦でよく話し合い、子供の気持ちも尊重して判断するようにしましょう。