知育ノート

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自閉症スペクトラムとは?原因と特徴(特性)、診断基準、二次障害は?

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自閉症スペクトラムという発達障害を知っていますか?

自閉症スペクトラムは、発達障害における新しい概念の一つで、臨床現場でも使用されるようになっています。

しかし、「自閉症やアスペルガー症候群は聞いたことがあるけれど、自閉症スペクトラムは聞いたことはない。」、「聞いたことはあるけれど中身はよく分からない。」というパパママはまだまだ多いものです。

自閉症スペクトラムをはじめとする発達障害は、子供の特性に応じた知育を選んで実践するという意味で、知育分野でも注目されています。

この記事では、自閉症スペクトラムの概要、原因、特徴(特性)、判断基準、二次障害について紹介します。

自閉症スペクトラム(自閉スペクトラム症)とは

自閉症スペクトラムとは、DSM-5で示されている、発達障害を連続体(スペクトラム)として捉えた概念です。

以前から、自閉症などの発達障害は、共通した特徴(特性)を持つことがあって境界線を決めるのが極めて難しいという課題がありました。

そして、その課題を解消する目的もあって登場したのが、「自閉症スペクトラム」という概念です。

自閉症スペクトラムの中には、自閉症(自閉性障害)、アスペルガー症候群、小児崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害、非定型の自閉症が含まれています。

臨床現場でも、自閉症スペクトラムという診断名がつくようになっています。

DSM-5とは

DSMとは、アメリカ精神医学会が出版する書籍で、精神障害のための共通言語と標準的な基準が示されています。

DSM-5とは、2013年5月18日に公開されたDSMの第5版で、2016年10月時点では最新のDSMです。

自閉症スペクトラムの原因

自閉症スペクトラムの原因は、遺伝子の影響や脳の機能障害だと考えられていますが、発症のメカニズムは明らかにされていません。

また、最近は、遺伝子の影響や脳の機能障害と環境要因(重金属(化学物質)、食事、ワクチン、パパママの年齢など)の要因の相互作用が指摘されるようになってきました。

ただし、環境要因を否定する研究結果もあり、結論は出ていないのが現状です。

自閉症スペクトラム(自閉スペクトラム症)の特徴(特性)

DSM-5では、自閉症スペクトラムの特徴として、①対人コミュニケーション及び対人的相互交流の持続的な障害、②限局された反復する行動、興味、活動が挙げられています。

  1. 対人コミュニケーション及び対人的相互交流の持続的な障害
  2. 限局された反復する行動、興味、活動

対人コミュニケーション及び対人的相互交流の持続的な障害

自閉性スペクトラムの子供は、対人関係、言葉によるコミュニケーション、ノンバーバルコミュニケーション(言葉によらないコミュニケーション)に特徴(特性)があります。

対人関係の特徴(特性)
  • 人との交流を避けて一人を好む
  • 受け身な態度が目立つ
  • 一方的な態度が目立つ
  • 相手の気持ちを察する力が弱い
言葉によるコミュニケーションの特徴(特性)
  • 話し言葉に遅れがある
  • エコラリア(反響言語、オウム返し)が多い
  • イントネーションがおかしい
  • 言葉による指示を理解するのが苦手
  • 会話がかみ合いにくい
  • 不自然な敬語を使う
  • 皮肉、冗談、たとえ話、慣用句が通じない
ノンバーバルコミュニケーションの特徴(特性)
  • 話の流れ(文脈)を理解するのが苦手
  • 指差しやジェスチャーによるやりとりが苦手
  • 目線によるやりとりが苦手
  • 場の空気や相手の気持ちが読めない

限局された反復する行動、興味、活動

  • 興味関心に偏りがある
  • 特定の動作や手順にこだわって繰り返す
  • 興味関心を向けた分野の知識量が膨大

DSM-5における自閉症スペクトラム(自閉スペクトラム症)の診断基準

DSM-5における自閉症スペクトラムの診断基準は、次のとおりです。

A.対人コミュニケーション及び対人的相互交流の持続的な障害(次の3項目すべてに当てはまる)

  1. 対人‐情緒的な相互関係に障害がある
  2. 他人との交流に用いられる非言語的コミュニケーションに障害がある
  3. 対人関係の発展、維持、理解に障害がある

B.限局された反復する行動、興味、活動(次の2点以上に当てはまる)

  1. 常同的・反復的な言語、運動、言語、物の使用がある
  2. 同一性へのこだわり、習慣や儀式的な行動パターンへの執着がある
  3. 限局・固着した興味を示す
  4. 感覚的な刺激への過敏もしくは鈍麻、感覚的な側面に対する環境への異常な興味を示す

C.症状は児童期早期に存在しなければならないが、社会的要求が能力の限界が社会的要求に応えられているうちは明らかになることもある

D.症状が、日常生活や社会生活の機能に障害を与えている

E.知的障害や全般的な発達の遅れでは説明することができない

自閉症スペクトラムの二次障害

自閉症スペクトラムの子供は、周囲からその特徴(特性)を受け入れられていることもありますが、養育環境や周囲の状況によっては、とても非常に生きづらくて苦しい生活を送っていることも少なくありません。

後者の場合、子供はいわゆる二次障害を抱えることがあります。

例えば、自閉症スペクトラムの特徴(特性)に理解の乏しいパパママから虐待を受け、愛着障害を抱えたり、対人関係のつまづきから不安障害を抱えて不登校、引きこもりになったりする子供がいます。

主な二次障害は、次のとおりです。

  • 不安障害
  • 解離性障害
  • 強迫性障害
  • 気分障害
  • 摂食障害
  • 双極性障害

また、感覚過敏、抑うつ、てんかんなどの精神症状が出る子供もおり、確率は低いものの統合失調症を発症することもあります。

まとめ

自閉症スペクトラムは、かつての自閉症(自閉性障害)、アスペルガー症候群などの発達障害を連続体として捉えた概念です。

臨床現場では今後ますます浸透していく概念なので、基礎知識と持っておくと良いでしょう。

また、自閉症スペクトラムの子供の特徴を把握しておくことで、子供の発達障害の早期発見につながり、ひいては子供が早期治療(療育)を受けて社会に適応しやすくなるきっかけとなります。

なお、日本における発達障害の人を支援する法律「発達障害者支援法」に基づく発達障害の基礎知識については、関連記事をご覧ください。

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