知育ノート

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帰属のバイアス・帰属のエラーとは?偏見の原因?種類と具体例は?

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人は一人ひとり異なる考え方や価値観を持っており、そうした自分の「色メガネ」を通して他人を見ています。

他人を客観的に評価していると自負していても、傍から見ると主観的な見方をしているのが普通です。

ところで、「色メガネ」の種類は人の数だけありますが、多くの人に共通する「色合い」も存在しており、その一つが帰属のバイアスや帰属のエラーと呼ばれるものです。

聞き慣れない言葉かもしれませんが、私たちは誰でも気づかないうちに帰属のバイアスや帰属のエラーに陥り、他人に対して偏った評価をしていることが少なくありません。

この記事では、帰属のバイアス・帰属のエラーの概要、種類、具体例について紹介します。

心理学における帰属とは

帰属とは、自分・他人の行動や物事の原因を説明する心的な過程のことです。

帰属を辞書で調べると、「特定の人、団体、組織などに所属して従うこと」、「特定の人、団体、組織の所有となること」などと記載されています。

しかし、心理学の世界では、行動や物事の原因を説明する心の中の過程、つまり、行動や物事について「何かのせいにすること」を意味する概念として使用されています。

心理学における帰属には、大きく2つの種類があります。

  • 内的帰属
  • 外的帰属

内的帰属

内的帰属とは、行動や物事の原因を、人の性格、気質、態度、人柄など人の内面のせいにすることです。

例えば、他人の失敗を「あの人は能力がないからだ。」と能力に帰属させるのが内的帰属です。

また、他人とぶつかった時に「前を見て歩いていなかった相手が悪い。」と考えるのも内的帰属です。

外的帰属

外的帰属とは、行動や物事の原因を、周囲の状況に求めることです。

例えば、他人の失敗を「サポートしてくれるおらず、環境も悪かったからだ。」と周囲の状況に帰属させるのが外的帰属です。

また、他人とぶつかった時に「暗がりで良く見えなかったのかもしれない。」と考えるのも外的帰属です。

このように、同じ行動や物事であっても、原因を内的・外的のいずれに帰属させるかによって、他人に対する評価はがらりと変わることになります。

帰属のバイアス・帰属のエラーとは

帰属のバイアス・帰属のエラーとは、帰属にや歪み(バイアス)や謝り(エラー)が生じることです。

帰属に関する理論の先駆けは、心理学者のフリッツ・ハイダー(Fritz Heider)です。

ハイダーは、人の行動が内的もしくは外的な要因に帰属し、それらが相互に関連しあっていると主張しました。

その後、多くの研究者がハイダーの理論に着想を得て帰属に関する数々の研究を行い、貴族のバイアス・帰属のエラーがいくつも発表されました。

帰属のバイアス・帰属のエラーの主なものは、以下のとおりです。

  • 根本的な帰属の誤り
  • スポットライト効果
  • 行為者-観察者バイアス
  • セルフサービングバイアス
  • コントロール幻想
  • 過度の責任帰属

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

帰属のバイアス・帰属のエラー1:根本的な帰属の誤り

根本的な帰属の誤りとは、他人の行動の原因を評価・判断する時は、他人の内的要因を過大に評価し、一方で外的要因を過小に評価する傾向のことです。

例えば、通勤電車内で他人がぶつかってきた場合、「電車の揺れでよろけた。」、「他人に押された。」といった原因も考えられますが、多くの人は「わざとぶつかってきた。」と考えます。

このように、周囲の状況(外的要因)よりも他人の性格や人柄(内的要因)に原因を求める傾向が根本的な帰属の誤りです。

根本的な帰属の誤りが起こる理由としては、他人を評価・判断する時は、周囲の状況よりも行動を起こした本人の方が目立つため、そちらに注意が集中してしまうと考えられています。

帰属のバイアス・帰属のエラー2:スポットライト効果

スポットライト効果とは、客観的にはそれほど目立っていないのに、自分の言動が目立っていると思い込むことです。

例えば、実際には誰にも見られていないのに、周りの目が気になって行動するのをためらったり、反対に過激な行動をして悪目立ちしたりすることが挙げられます。

スポットライト効果が起こる原因はいくつも説がありますが、人は誰でも、周囲の状況よりも自分自身に注意が向きやすいことが影響しているという考え方が有力です。

帰属のバイアス・帰属のエラー3:行為者-観察者バイアス

行為者-観察者バイアスとは、同じ行動であっても、自分の行動は外的要因に帰属させ、他人の行動は内的要因に帰属させる傾向のことです。

行為者-観察者バイアスは、成功したことよりも失敗したことに対して働きやすい傾向があります。

例えば、自分が試験で悪い点数を取った時は「部活が忙しくて勉強時間がなかった。」と考えるのに、他人については「あいつは頭が悪い。」と考えることが挙げられます。

帰属のバイアス・帰属のエラー4:セルフサービングバイアス

セルフサービングバイアスとは、成功は自分の内的要因のおかげだと考え、失敗は周囲の状況が原因だと考える傾向のことです。

例としては、野球の試合でチームが勝ったら「自分が完封したからだ。」と考え、負けたら「野手が得点を取れず、守備も下手だったからだ。」と考えることが挙げられます。

また、卓球のダブルスの試合に勝つと自分の手柄だと思い、負けるとパートナーが下手だったと非難するのもこのバイアスによるものです。

こうした例を見ていると、「セルフサービングバイアスの強い人とは付き合いたくない。」と思うかもしれません。

しかし、セルフサービングバイアスは程度の差はあれ℃誰でも持っているものであり、人が自尊心を維持するために重要な役割を担っています。

野球の例では、試合に負けたという現実に打ちのめされて自尊心が低下しないよう、負けを他人のせいにしているのです。

帰属のバイアス・帰属のエラー5:コントロール幻想

コントロール幻想とは、実際は偶然起こった現象に対して、自分の意思や能力でコントロールできると錯覚する傾向のことです。

コントロール幻想の例としては、「ロト6は自分で数字を考えて買った方が当たりやすい」と勘違いすることなどがあります。

帰属のバイアス・帰属のエラー6:過度の責任帰属

過度の責任帰属とは、何ら落ち度がないにも関わらず、自分に責任があるように感じてしまう傾向のことです。

例えば、子供が転んでケガをした時に、親が「そばにいてやらなかったからだ。」などと責任を感じることが過度の責任帰属です。

まとめ

帰属のバイアス・帰属のエラーについて紹介しました。

人は誰でも、日常生活のいたるところで知らず知らずのうちに帰属のバイアス・帰属のエラーに陥っており、他人の行動を歪んでもしくは誤って捉えているものです。

帰属のバイアス・帰属のエラーを完全になくすことは不可能ですが、自分の認知の偏りや誤りを自覚しておくことで、改善していくことはできます。

子供は、自分ではなかなか気づきにくいものなので、親が必要に応じて指摘してあげることが大切です。

年齢を重ねるにつれて、自分で自分のバイアスやエラーに気づくことが少なくなり、他人から指摘されても聞き入れなくなるので、小さいうちからこまめに指摘してあげるようにしましょう。

帰属のバイアス・帰属のエラーを放置すると、他人と良好な関係が築けず学校や職場で孤立したり、いじめの原因になることもあるため、早めに手当てをしてあげたいものです。