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知育ノート

赤ちゃん、幼児、子供の力を伸ばす知育、知育玩具、関わり方やそれらに関する知識を紹介しています。

バーンアウト・燃え尽き症候群とは?症状の特徴、チェック法、治療は?

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日頃から勉強に打ち込み、難関校に進学したり、成績上位を維持したりしてきた子どもが、ある日突然、勉強しなくなり、無気力な状態に陥ることがあります。

バーンアウトや燃え尽き症候群と言われる現象です。

バーンアウト(燃え尽き症候群)は、勉強、仕事、家事育児などあらゆるところで起こりうる現象で、子どもだけでなくパパママも陥る可能性があるものです。

どうして人はバーンアウトに陥るのでしょうか?

バーンアウトにはどのような症状や特徴があり、事前にチェックしたり、治療したりすることはできるのでしょうか?

この記事では、バーンアウト(燃え尽き症候群)の概要、原因、症状と特徴、チェック方法、治療法について紹介します。

バーンアウト(燃え尽き症候群)とは

バーンアウトとは、ストレスにさらされながら、仕事や勉強に精力的かつ献身的に取り組んでいた人が、突然、意欲を喪失して仕事や勉強が手につかなくなり、一般的な社会生活を送ることも困難になる現象です。

英語では「burn out」と表記し、日本ではをそのままバーンアウトと言ったり、燃え尽き症候群と訳されたりします。

バーンアウトに陥った人の姿が、燃え尽きたように見えることから名付けられました。

バーンアウトという言葉を初めて使ったのは、アメリカの心理学者ハーバート・フロイデンバーガーだと言われています。

バーンアウトになりやすい人

バーンアウトになった人の性別、年齢、職業などの統計は見当たりません。

しかし、臨床家の間では、対人サービスに関する仕事をしている人がバーンアウトに陥りやすいと言われています。

例えば、学校の教師、医師、弁護士、看護師、保育士、ヘルパー、営業職などです。

特に、周囲から過剰な期待をかけられたり、能力以上の過剰な仕事を任されたり、顧客との間でトラブルになったりするなど、極度のストレス状態にさらされた場合に、バーンアウト陥りやすいことが指摘されています。

また、周囲の期待を一身に受け、ストレスとプレッシャーに押しつぶされそうになりながら勉強やスポーツに打ち込んでいた子どもや、家事育児を献身的に担ってきたパパママも、バーンアウトに陥るリスクが高いと言われています。

責任感が強い、悲観的、生真面目、こだわりが強い、抑うつ傾向があるといった性格が、バーンアウトを引き起こしやすいと考える人もいます。

ただし、いずれもあくまで臨床家の印象であり、客観的な証拠はありませんので、参考程度だと考えてください。

バーンアウトに陥りやすい状況

受験や採用試験を終えた後、大きな大会を終えた後、大きなプロジェクトを企画実行した後、昇進した後など、生活の節目となる場面でバーンアウトが起こりやすいと言われています。

ただし、こうした状況に伴う一時的な症状をバーンアウトと呼ぶかどうかについては議論があります。

バーンアウト(燃え尽き症候群)の症状と特徴

バーンアウトの症状は、平日の朝になると途端に起きられなくなる、飲酒喫煙の量が増えるといったものから、勉強や仕事の放棄、あらゆることに関心がなくなって引きこもる、浪費や依存など社会生活に影響が出るものまで様々です。

個人差が大きいのですべてを記載することは困難ですが、よく見られる症状は次のとおりです。

  • 出勤日の朝だけ起きられない(休日は起きられる)
  • 玄関から出られない
  • 飲酒喫煙の量が増える
  • 浪費癖がつく
  • 常に焦りやイライラ、むしゃくしゃした気持ちがある
  • 他人に対して事務的でよそよそしい関わりが多くなる
  • 衝動的に勉強や仕事を辞める
  • 何事に対してもやる気や関心がなくなる
  • それまで打ち込んできたことを拒否するようになる
  • 引きこもる

バーンアウト(燃え尽き症候群)のチェックツール「MBI(Maslach Burnout Inventory)」

バーンアウトの症状を整理するのに役立つのがMBI(Maslach Burnout Inventory)です。

「MBI(Maslach Burnout Inventory)」とは、アメリカの心理学者クリスティーナ・マスラックが考案したバーンアウトのチェックツールで、バーンアウトのチェック因子をつぎの3つとしています。

  • 情緒の枯渇(Emotional Exhaustion)
  • 脱人格化(Depersonalization)
  • 個人的達成感の減衰(Decrease Sense of Personal Accomplishment)
バーンアウトの症状と特徴:情緒の枯渇

情緒の枯渇とは、心のエネルギーが枯れてしまった状態のことです。

「自分には向いていない。」、「頑張っても成果が出ない。」といった思いを抱きながらも無理をして仕事や勉強、スポーツに打ち込んだ結果、ある日突然、心がエネルギー切れを起こして機能しなくなるのです。

情緒の枯渇に陥ると、重苦しい気持ちに囚われて、何事に対してもやる気や意欲が起きなくなり、焦りやイライラだけが募っていきます。

バーンアウトの症状と特徴:脱人格化

脱人格化とは、相手との感情的なやり取りを避け、感情の伴わないパターン化された関わりをすることです。

以前は親身に相手の話を聞き、穏やかに接していた人が、ある日突然、事務的でよそよそしい関わりや、冷淡、攻撃的な対応をとるようになることもあります。

相手に配慮する関わりは、思っている以上に心のエネルギーをたくさん消費します。

そのため、バーンアウトに陥っている人は、枯渇した心のエネルギーをそれ以上失わないように、パターン化された対応でしのごうとするのです。

バーンアウトの症状と特徴:個人的達成感の減衰

個人的達成感の減衰とは、それまで持っていた目標を見失い、目標につながる行動に達成感や充実感を抱けなくなってしまうことです。

例えば、「有名な高校に進学したい。」と考えて勉強に打ち込んでいた子供が、勉強に達成感を抱けなくなって投げ出してしまう場合が当てはまります。

また、「この子が登校できるように援助したい。」と思って不登校児の家に足繁く通っていた教師が、「自分がいくら頑張っても無意味だ。」と感じて通うのを止めてしまうことも、個人的達成感の減衰です。

個人的達成感が減衰すると、人の活動のパフォーマンスは目に見えてて低下し、その結果、さらに達成感や充実感を失うという悪循環に陥り、無力感から抜け出せなくなることもあります。

バーンアウトのチェック方法

バーンアウトのチェックには、MBIを使用します。

MBIでは、バーンアウトの症状を①情緒の枯渇、②脱人格化、③個人的達成感の減衰に分け、各症状を点数化して評価することで、燃え尽き症候群のリスクをチェックします。

しかし、点数が高いからと言って必ずバーンアウトに陥るわけではなく、あくまで目安として考えてください。

著作権に抵触するため、記事内には書けませんでしたが、「バーンアウト チェック」、「燃え尽き症候群 チェック」と検索すると、MBIやMBIの項目を抜粋したチェックツールがいくつも出てきます。

興味のある人は試してみてください。

燃え尽き症候群の治療

燃え尽き症候群の治療は、まず、休むことです。

休むというのは、ただ布団に横になって休むことではなく、燃え尽き症候群の原因となったストレスやプレッシャーのかかる状況から抜け出し、心穏やかに過ごせる環境に身を置いて、自身のこれまでを振り返ることです。

一人で振り返ると、考えが極端にネガティブな方向へ傾いて症状が悪化することが多いので、必ず、信頼できる人や専門家と一緒に振り返りの作業を行ってください。

そして、自分の頑張りや、頑張りによってなし得たことを積極的に思い出しましょう。

また、周囲に頼っても良かったのではないか、目標達成までにスモールステップを設けても良かったのではないかというように、立ち直った後に再び燃え尽きないで済むように、これまでの自分の行動の課題と改善点も検討します。

ポイントは、目標やそこまでの行程を柔軟に考えて、失敗しても落ち込まずに済む心構えを持つことです。

仕事で失敗したら趣味を楽しんで切り替えるというように、壁にぶち当たった時の逃げ道を見つけることが大切です。

燃え尽き症候群に陥る前には、気持ちややる気がなくなる、集中力が下がる、疲れが取れない、眠れない、食欲がないといった変化があります。

その変化を見逃さず敏感にキャッチして、早めに心を休ませることも大切です。

なお、燃え尽き症候群は病気ではないので、基本的に投薬治療は行われません。

燃え尽き症候群の症状が重く、日常生活に支障が出るレベルのうつ症状や不安症状がある場合には、抗うつ剤、抗不安薬、睡眠薬などが処方されることはありますが、あくまで当面の症状を抑えるために処方されるものです。

まとめ

燃え尽き症候群について紹介しました。

通常、ヒューマンサービス関連の仕事をする人について語られることの多い燃え尽き症候群ですが、勉強やスポーツに励む子どもや、子育て中のパパママにも起こりうる現象なので、チェックしておきましょう。

また、家族や周りの人が燃え尽き症候群に陥ったら、叱咤激励ではなく、親身になって寄り添い、立ち直りの援助をしてあげる姿勢が大切だということも、覚えておいてください。