知育ノート

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ビジネス心理学とは?子育てで使いがちなビジネス心理学は?

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以前からビジネスに利用されてきた心理学の知識やノウハウが、最近はネットなどで手軽に学べるようになり、ビジネス心理学という言葉が生まれました。

ビジネス心理学に登場するのは、その名のとおり、ビジネスで活用される心理学の知識やノウハウです。

ビジネスはあくまで利益を追求するもので、そこで利用される心理学というのは「人心掌握のスキル」であり、人間関係や子育てには向かない(良い影響を及ぼさない)ことが多いものです。

ところが、実際の子育て場面では、ビジネス心理学に登場する心理学の知識やノウハウを使ってしまっていることがままあります。

この記事では、ビジネス心理学の概要と、子育てで使いがちなビジネス心理学について紹介します。

ビジネス心理学とは

ビジネス心理学とは、ビジネス場面で利用される心理学の知識やノウハウの総称です。

心理学には、行動心理学、認知心理学、発達心理学など心理学の様々なジャンルがありますが、それぞれのジャンルで培われてきたもののうち、ビジネス場面で利用できるものをまとめてビジネス心理学と呼んでいます。

(※注目されることが多いのは行動心理学の知識やノウハウですが、ビジネス心理学=行動心理学の知識やノウハウということではありません。)

ここでいうビジネスとは、リアル社会におけるビジネスだけでなく、Webマーケティングも含まれています。

車販売会社の店員が客の信頼を得て新車を買わせるノウハウも、開封率の高いメルマガを送信するノウハウも、ビジネス心理学の中に含まれています。

ビジネス心理学が子育てに向かない理由

例えば、車販売会社の店員が客の信頼を得るのも、高い確率でメルマガを開封させるのも、取引先の社長や社員と信頼関係を築いたりするのも、自分や会社が利益を得るための布石です。

ビジネス心理学の書籍やサイトでは、上司や同僚と円滑な関係を築く方法も紹介されているものもありますが、これも突き詰めれば、職場で円滑な関係を構築して業績を上げる(利益を得る)ためです。

つまり、ビジネス心理学の目的は、相手の心をうまく誘導したり、相手と思い通りの関係を築いたりして「利益を得ること」です。

ビジネス心理学には、人間関係を円滑にする心理学の知識やノウハウがたくさん登場しますが、根幹には「利益を追求する」という目的が存在しているのです。

そこが一般的な心理学とは異なるところであり、ビジネス心理学が子育てには向かない、良い影響は与えないと考えられている理由です。

子育てで使いがちなビジネス心理学

ビジネス心理学は子育てには向かないと紹介しました。

しかし実は、実際の子育て場面では、ビジネス心理学に登場する心理学の知識やノウハウが、意識的もしくは無意識的に活用されているものです。

代表的なものは、以下のとおりです。

  • 返報性の原理(好意の返報性)
  • ローボールテクニック
  • カリギュラ効果

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

返報性の原理(好意の返報性)

返報性の原理とは、他人から何かをしてもらったら、お返しをしなければならないと思う心理のことです。

ビジネス場面における返報性の原理の例としては、試食、サンプル提供、無料相談などが挙げられます。

いずれも、客は無償(無料)で何らかの物やサービスを受け取った結果、「何かお返しをしなければならない(商品を買わなければならない)」と思い、お金を払うことになります。

子育て場面における返報性の原理の例としては、親が子どもに対して過剰な期待や高望みをして、子どもがそれに押しつぶされることが挙げられます。

親が子どもに期待をかけ、子どもが応えようとするのは自然なことです。

しかし、親が「私がこんなに期待しているのだからもっと頑張って結果を出せ。」といった態度で接すると、子どもは頑張りすぎて疲弊してしまいます。

子どもの「親の期待に応えたい。」という気持ちを利用して、自分の利益を追求して(自分の理想を押し付けて)しまっています。

ローボールテクニック

ローボールテクニックとは、最初に受け入れやすい良い条件のみを提示し、後から少しずつ不利な条件を提示していく方法です。

ビジネス場面におけるローボールテクニックの例としては、割引表示があります。

「店内商品最大80%オフ」、「最大10000円割引」という割引表示につられて入店したら、実際に割引されるのは一部商品のみだったことはありませんか。

これは、割引表示で購買意欲をあおって(受け入れやすい条件を提示して)入店させ、実際には割引対象外の商品を購入させるためのローボールテクニックです。

子育て場面におけるローボールテクニックの例としては、以下のような場合が挙げられます。

  • 親:「好きなお菓子あげるから、宿題してね。」
  • 子ども:「うん」
  • (宿題終了後)
  • 親:「あ、あのお菓子もうなかった、別のでいい?」
  • 子ども:「・・・うん」

ローボールテクニックを使っていると、子どもが親の言うことを信用しなくなっていきます。

特に思春期以降の子どもに対してローボールテクニックを使うと、親子関係をギクシャクさせてしまいがちです。

カリギュラ効果

カリギュラ効果とは、禁止されたことほど実行してみたくなるという心理のことです。

モザイク処理や音声処理が施されたCMや、「本気で痩せたい人以外は見ないでください。」というタイトルのメルマガなどがカリギュラ効果を狙ったものとして挙げられます。

いずれも、禁止・制限することで客の興味をかきたてています。

子育て場面におけるカリギュラ効果の例としては、「子どもだからダメ」という禁止・制限のやり方が挙げられます。

子どもの行動や態度を禁止・制限する際に、きちんと理由を説明せず「子どもだからダメ。」とだけ言うと、子どもとしては納得できず、禁止・制限されたことにより興味を持ちます。

その結果、禁止・制限されたことを隠れて実行したり、親に反発したりすることになります。

親にとっては楽なしつけ方ですが、子どもの納得が得られず、多用すると親子関係を悪化させることもあるので、注意が必要です。

まとめ

ビジネス心理学の概要と、子育てで使いがちなビジネス心理学について紹介しました。

当然ですが、ビジネスと子育ては違うもので、それぞれの場面で必要なスキルも違います。

しかし、人は誰でも「期待に応えてほしい。」、「相手を思い通りにしたい。」といった欲求を持っているもので、その欲求はビジネスでも子育てでも大差ありません。

子育てにおいて、ビジネス心理学に登場する効果や法則を使ってしまうのも、そうした欲求の現れと言えます。

欲求を完全に封じ込めることはできませんが、親としては、自分の言動が子どもにどのような影響を与える可能性があるのかを意識し、不適切な関わり方は少しずつでも改善していけるよう努めましょう。