知育ノート

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内言と外言(内言語と外言語)の意味とは?発達は外言が先?内言が先?

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私たちは、言葉を口に出して他人とコミュニケーションをとったり、頭の中で言葉を使って考えたりします。

このように、言葉には発声を伴うものと伴わないものがあり、心理学の世界では前者を外言(外言語)、後者を内言(内言語)と呼びます。

内言と外言に関する研究や理論は多数ありますが、中でも、ヴィゴツキーとピアジェの言語発達に関する考え方が有名です。

この記事では、内言と外言(内言語と外言語)の概要、ピアジェとヴィゴツキーの言語発達に関する考え方、内言と外言の発達(言語発達)について紹介します。

内言と外言(内言語と外言語)の意味とは

まずは、内言と外言の意味について見ていきましょう。

内言(内言語)とは

内言とは、頭の中で考えるための道具となる、発声を伴わない言語のことです。

英語では「internal speech」もしくは「inter speech」と表記し、日本語では内言の他、内言語や内語と訳されることがあります。

内言は、自分の行動を調整・促進・抑制するために頭の中で使う言葉で、他人とコミュニケーションする機能は持ちません。

ただし、内言を用いて考えている最中に、他人には聞こえない程度のわずかな声がもれたり、口がもごもご動いたりすることはあります。

口に出す言葉と比較すると、文章が圧縮・省略されたり、単語が文法を無視して並べられたりしがちだという特徴があります。

外言(外言語)とは

外言とは、自分の考えや意見を他人に伝達することを目的とする、発声を伴う言語のことです。

英語では「outer speech」と表記され、日本語では外言の他、外言語や外語と訳されることがあります。

外言は、他人に向けて音声として発せられる言語であり、他人とコミュニケーションするための言語です。

一般的に「言語」という場合、外言を指すことが多いでしょう。

他人とコミュニケーションするための言語なので、主語、述語、修飾語など正しい文法に基づいて発せられます。

ピアジェとヴィゴツキーの言語発達に関する考え方

子供の言語発達について、ピアジェとヴィゴツキーはいずれも内言と外言を用いて説明しているものの、異なる発達過程を主張しています。

ピアジェの言語発達に関する理論

ピアジェの主張は、「内言がまず発達し、それから外言を使うようになる。」というものです。

言語の発達の順番は「内言→外言」、つまり、頭の中で思考するための言語がまず身について、それを他人とのコミュニケーションのために使うようになると考えたのです。

その理由の一つに、自己中心的言語があります。

自己中心的言語とは、思考の内容が音声を伴って口から発せられる言語のことです。

例えば、幼児期の子供が一人遊びをしている最中に話す、傍からは意味の分からない独り言が自己中心的言語です。

ピアジェは、自己中心的言語を「内言を身につけた子どもが外言を身につけていく移行期に出現する言語」と捉え、「内言→外言」と主張したのです。

ヴィゴツキーの言語発達に関する理論

ピアジェの考え方に異を唱えたのがヴィゴツキーです。

ヴィゴツキーは、「外言がまず発達し、それから内言を使うようになる。」と考え、言語の発達の順番はピアジェとは逆の「外言→内言」だと主張しました。

つまり、乳幼児期の子供は、頭の中で思考してから言葉を発するのではなく、言葉の意味も使い方もよく理解しないまま口に出しており、何となく他人とコミュニケーションするうちに外言を身につけて、それを思考のための道具として使えるようになるということです。

自己中心的言語については、「コミュニケーションに使っていた言葉を、思考のために使うための移行期に出現する言語」だと捉えました。

ピアジェとヴィゴツキー、どちらが正しい?

ピアジェとヴィゴツキーの考え方は、その後も多くの研究者によって研究が重ねられ、現在はヴィゴツキーの考え方が支持されています。

つまり、子供の言語発達は「外言→自己中心的言語(移行期)→内言」の順番で進むという考え方が主流になっています。

まとめ

内言と外言の概要について紹介しました。

ピアジェとヴィゴツキーという心理学界の大家が「内言が先か、外言が先か」という議論を巻き起こしていましたが、現在は「外言→内言」というヴィゴツキーの考え方が支持されるようになっています。

内言と外言は、いずれも子供が社会生活を送るために不可欠な能力であり、バランスよく身につけていくことが求められるものですが、いずれも子供が一人で伸ばしていくことはできません。

内言と外言の発達には、親が子供に関わることをはじめ周囲の人とのコミュニケーションが欠かせませんし、新しい刺激にたくさん触れさせることも重要です。

なお、今回は内言と外言に特化して記事にしたため、ピアジェやヴィゴツキーの言語発達に関する理論の部分はかなり簡単な紹介に留めていますし、意訳したところもあります。

両者の理論について詳しく知りたい場合は、書籍を読んでみてください。