知育ノート

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神経言語プログラミング(NLP)の意味とは?目線で嘘が分かる?右上を見るのは?

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神経言語プログラミング(NLP)という言葉を聞いたことがありますか?

神経言語プログラミングは、心理療法の一つです。

コーチングという人材開発法に取り入れられる機会が増えてきたので、コーチングを用いた社員研修や自己啓発セミナーに参加したことがある人は、聞いたことがある人もいるかもしれません。

神経言語プログラミングとは、どのような心理療法で、どのような効果があるのでしょうか?

この記事では、神経言語プログラミングの概要、特徴、有名なスキルについて紹介します。

神経言語プログラミング(NLP)とは?

神経言語プログラミングとは、ブリーフセラピーの一種として登場した心理療法の一つです。

英語では、Neuro-Linguistic Programming」と表記し、NLPと略称で呼ばれています。

神経言語プログラミングは、まず心理療法やカウンセリングの世界で知られるようになりましたが、徐々に教育や医療、スポーツなどの分野でも注目されるようになっています。

また、人材開発法の一つ「コーチング」でも神経言語プログラミングが取り入れられるようになり、社会的な認知度がさらに高まっています。

  • ブリーフセラピー:問題の原因を個人の病理に求めず、コミュニケーションの変化を促すことで解決することを目指す心理療法

神経言語プログラミング(NLP)の特徴

人は、神経・五感(聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚)と言語・非言語によって外界の刺激を認識・体験し、意識的・無意識的に脳にプログラミング(記憶)します。

そして、過去に認識・体験した刺激に接すると、無意識のうちにプログラミングされた行動や反応を起こします。

そのため、不適切なプログラミングがなされていると、何度も不適切な行動や反応を起こしてしまい、日常生活や対人関係に支障をきたしてストレスや心理的問題を抱えることになります。

神経言語プログラミングは、不適切なプログラミングを適切なものに書き換える(リプログラム)技術を習得することで、ストレスや心理的な問題の解消・軽減を目指します。

神経言語プログラミング(NLP)の段階

神経言語プログラミングでは、4つの段階を経てストレスや心理的問題の解消・軽減を目指します。

ストレス対処法を例に4つの段階を見ていきましょう。

  • 無意識的無能:ストレス対処法を知らない状態
  • 意識的無能:ストレス対処法を学習したが、うまく使えない状態
  • 意識的有能:意識的にストレス対処法を使い、ストレスを解消・軽減できる状態
  • 無意識的有能:無意識のうちにストレス対処法を実践できる状態

神経言語プログラムのスキル

神経言語プログラミングにはたくさんの理論やスキルがあり、研究者によっては1000を超えるスキルを提示している人もいます。

ここでは、神経言語プログラミングのスキルのうち、キャリブレーションとアイ・アクセシング・ビューというスキルを紹介します。

神経言語プログラミングのスキル:キャリブレーション

キャリブレーションとは、ノンバーバル(非言語)な情報から相手の状態を把握するコミュニケーションの方法です。

コミュニケーションというと言語的なものを想像する人が多いですが、実は、人はとても多くのノンバーバルな情報を発信・受信してコミュニケーションしています。

そして、ノンバーバルな情報は、発信した本人が認識していない(無意識のうちに発信している)ことも多く、その分、言葉では表現されない悩みや葛藤、不安などが込められています。

ノンバーバルな情報には、例えば以下のようなものがあります。

  • 表情・顔色
  • 目線・視線
  • 唇の動き
  • 声のトーン・テンポ
  • 身振り・手振り
  • うなづき・相槌
  • 姿勢
  • しぐさ・動作(頭をかく、あごをさする、腕や足を組む、貧乏ゆすりするなど)

キャリブレーションは、こうした相手のノンバーバルな情報をキャッチし、言語情報や置かれた状況などを総合して相手の状態を把握します。

適切にキャリブレーションを行うことで、相手は「言葉にできなかった気持ちや悩みを理解してくれている。」と感じ、安心感や信頼感を抱くようになります。

神経言語プログラミングのスキル:アイ・アクセシング・キュー(目線、目の動き)

アイ・アクセシング・ビューとは、ある質問をした時に、相手の目がどこを向くかによって、相手がどのようなイメージ(記憶)にアクセスしているか分かるというものです。

目線の向きと対応するイメージ(記憶)は、以下のとおりです。

  • 右上を見る:過去に見たものに関する記憶
  • 右横を見る:過去に聞いたものに関する記憶
  • 右下を見る:心の中で自問自答している
  • 左上を見る:造り出された視覚的イメージ
  • 左横を見る:音に関する情報を形成している
  • 左下を見る:身体の感覚を感じ取っている

※1:正面から向き合った時の相手の目線の動き(自分自身の目の動きを確認する場合は逆向きで考える)

※2:右利きの人の目線の動き

※3:アクセスしたくない記憶を持っている場合は特異な動きを示すことがある

質問に対して相手の目が左上を見た場合、「視覚的イメージを造り出している=嘘をついている」可能性があると言えます。

神経言語プログラミング(NLP)の歴史

神経言語プログラミングは、1970年代のアメリカ合衆国において、言語学者のジョン・グリンダー(John Grinder)と、リチャード・バンドラー(Richard Bandler)によって開発されました。

グリンダーとバンドラーは、当時の著名なセラピスト3人(催眠療法のミルトン・エリクソン、家族療法のバージニア・サティ、ゲシュタルト療法のフレデリック・パールズ)の治療法を分析・研究し、3人のセラピストに共通したコミュニケーションパターンをまとめて神経言語プログラミングを開発します。

当時は、ベトナム戦争からの帰還兵の心の傷を短期間で癒すことが求められており、他の心理療法に比べて短期間で効果の上がりやすい神経言語プログラミングが受け入れられていきました。

1980年代に入った頃は、心理療法やカウンセリングの進化系としてもてはやされていましたが、徐々にエビデンスの乏しさを批判されるようになっていきます。

現在の神経言語プログラミング(NLP)

現在においても、神経言語プログラミングの効果は、受けた人の経験という主観的なものにとどまっており、科学的に証明することは困難です。

そのため、エビデンスを重視する社会科学分野の研究者からは批判の声が絶えません。

また、カウンセリングに有用だと証明するものはほぼないという結論を下した研究結果も発表されています。

一方で、人材開発や自己啓発の分野では、神経言語プログラミングを取り入れた講習やセミナーが無数に開催されています。

神経言語プログラミングの効果や避難を踏まえて取り入れているところもありますが、その知名度を利用しているだけのところも多く、受講する際は注意が必要です。

まとめ

神経言語プログラムの理論や技術は非常に多岐にわたっており、全てを一つの記事で示すことは現実的ではないため、さわりのさわりだけを紹介しました。

神経言語プログラミングは、エビデンス重視の現代においては学問的地位が低くなっている一方で、知名度や即効性の高さからコーチングや自己啓発セミナーに取り入れられる機会が増え、日本でも知られつつあります。

ただし、複雑な理論や技術を十分に理解せず、表面的な部分だけを取り入れたセミナーなども多いので、注意してください。