知育ノート

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セルフ・ハンディキャッピングとは?種類と具体例、克服法は?

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テストで悪い点数を取った子どもが、「部活が忙しくて勉強する時間がなかったから仕方ない。」とか「聞いていた範囲以外のところから出題された。」などと言うのを聞いたことはありませんか?

パパママとしては「言い訳ばかりして。」と思うかもしれませんが、実はこれ、セルフ・ハンディキャッピングといって、子どもにとっては自分を守るための大切な行動です。

では、セルフ・ハンディキャッピングとはどういうものなのでしょうか?

また、どうして子どもにとって大切なのでしょうか?

この記事では、セルフ・ハンディキャッピングの概要、種類、具体例、克服法について紹介します。

セルフ・ハンディキャッピングとは

セルフ・ハンディキャッピングとは、失敗の原因を自分以外の外的な要因に求め、一方で成功の原因を自分の内的な要因に求める選択や行動を表す概念です。

セルフ・ハンディキャッピングは、アメリカの心理学者であるエドワード・E・ジョーンズ(Edward E.Jones)が提唱した概念で、英語では「self-handicapping」と表記し、日本ではそのままセルフ・ハンディキャッピングと呼ばれています。

セルフ・ハンディキャッピングを簡単に言い換えると、「失敗は他人や周囲のせいにして、成功は自分の努力や才能のおかげだと考える」ということです。

こんな性格の人がいたら、はっきり言って友達にはなりたくないと思うはずですが、子どもにとってはメリットが多いものです。

セルフ・ハンディキャッピングのメリットとデメリット

セルフ・ハンディキャッピングのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

セルフ・ハンディキャッピングのメリット

まず、セルフ・ハンディキャッピングのメリットは、以下のとおりです。

  • 自尊心を守る(自己評価を下げない)
  • 自尊心を高める(自己評価を上げる)
セルフ・ハンディキャッピングのメリット1:自尊心を守る(自己評価を下げない)

あらかじめ自分自身にハンディキャップを課しておくことで、うまくいかなかった時に「ハンディキャップがあったせいだ。」と言い訳して自尊心を守ることができます。

セルフ・ハンディキャッピングのメリット2:自尊心を高める(自己評価を上げる)

ハンディキャップを課した状況でうまくいけば、「ハンディキャップがあったのに成功した。」と捉えて自尊心を高めることができます。

つまり、セルフ・ハンディキャッピングを活用すれば、うまくいかなくても自分の心を守ることができ、うまくいけばやる気を高めることができるのです。

セルフ・ハンディキャッピングのデメリット

一方で、セルフ・ハンディキャッピングのデメリットは、子どもが本来持っている能力を十分に伸ばしにくくなることです。

成功や失敗の原因を自分の努力や能力以外に求めるため、成功しても失敗してもそこから得られるものは多くありません。

また、繰り返すうちに無意識のうちにハンディキャップを課す習慣が身について、物事に真剣に取り組もうとせず、努力やチャレンジを惜しむようになります。

セルフ・ハンディキャッピングの種類と具体例

セルフ・ハンディキャッピングには、2つの種類があります。

  • 獲得的セルフ・ハンディキャッピング
  • 主張的セルフ・ハンディキャッピング

獲得的セルフ・ハンディキャッピング

獲得的セルフ・ハンディキャッピングとは、優先的に取り組むべき課題などの妨害になることをあえて行う行為です。

つまり、ハンディキャップを自分自身で作り出す行為です。

例えば、試験勉強期間中にスマホゲームに打ち込む、深夜まで出歩いて夜更かしする、おもむろに片づけを始めるなどが獲得的セルフ・ハンディキャッピングです。

主張的セルフ・ハンディキャッピング

主張的セルフ・ハンディキャッピングとは、自らにハンディキャップがあることを周囲に吹聴する行為です。

例えば、友達に「明日のテストの勉強、全然してない。」とか「子の科目苦手でさ」などとあらかじめ言っておくことが主張的セルフ・ハンディキャッピングです。

セルフ・ハンディキャッピングを克服する方法

セルフ・ハンディキャッピングは、適度に活用すれば自尊心の維持・向上に役立ちますが、使いすぎるとチャレンジ精神がなくなり、努力もしなくなってしまうリスクがあります。

そのため、子どもが慢性的にセルフ・ハンディキャッピングを繰り返している場合は、克服させる必要があります。

子どもに克服させる方法としては、以下の4つがあります。

  • ビッグマウス
  • 失敗を恥ずかしいと思わせない
  • 失敗しても言い訳をさせない
  • アドバンテージを考えさせる

ビッグマウス

例えば、「今度のテストで100点を取る!」とか「絶対〇〇高校に進学する!」など、子どもに目標を口に出して宣言させてみましょう。

子どもは、あれこれ悩んでいる時よりも、やるべきことが決まり、後がなくなった時の方が頑張ることができるものです。

大切なのは、たとえ子どもの宣言が非現実的なものであっても頭ごなしに否定せず、親として支持してあげることです。

失敗を恥ずかしいと思わせない

セルフ・ハンディキャッピングは、自己防衛の一種です。

子どもは、「失敗によって自尊心や自己評価を下げたくない。」、「失敗して恥ずかしい思いをしたくない。」と思うからこそセルフ・ハンディキャッピングを行うのです。

しかし、失敗を重ね、そこから学習してこそ成長できるのであり、失敗を恥ずかしがっていては子供が本来持っている力が十分に伸びません。

そのため、親としては、子どもが積極的にチャレンジする姿勢を支持し、失敗しても努力を労ったり褒めたりして、子どもが「失敗しても良いんだ。」と思えるように関わってあげましょう。

失敗しても言い訳をさせない

子どもは、失敗するとあれこれ言い訳をします。

「失敗を怒られたくない。」、「できない子だと思われたくない。」など理由は様々ですが、色々な言い訳をするものです。

言い訳は、自尊心や立場を守るための手段であり、それ自体がダメというわけではありません。

子どもが言い訳をしながらも失敗を反省し、同じ失敗を繰り返さないのであれば、気にする必要はないでしょう。

しかし、言い訳ばかりして失敗の原因に目を向けず、同じ失敗を繰り返す場合は問題です。

親としては、子どもの努力を労いつつ、失敗を言い訳せず、同じ失敗を繰り返さないためにはどうすれば良いか、子どもの課題は何かを考えるよう促してあげましょう。

アドバンテージを考えさせる

ハンディキャップだけでなく、アドバンテージを考える習慣をつけさせることも有効です。

例えば、「テスト勉強する時間は十分に確保できなかったが、得意科目なので何とかなるだろう。」とか「筆記試験は苦手だが、人見知りしないから面接はいけそうだ。」など、自分の強みを考えさせてみましょう。

セルフ・ハンディキャッピングを急に止めさせるのは困難ですが、ハンディキャップとアドバンテージを一緒に考えさせるうちに、少しずつ子どもの意識を変化させていくことができるはずです。

まとめ

セルフ・ハンディキャッピングは、子どもに限らず誰でも行っているもので、心を守るための自己防衛の一つとして大切な機能です。

しかし、行き過ぎると意欲を削ぎ、本来持っている能力を発揮できなくなってしまうので、セルフ・ハンディキャッピングに依存している場合は克服させる必要があります。

子どもが個人で克服するのは難しいので、パパママが親として手助けしてあげることが大切になります。