知育ノート

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ストレンジシチュエーション法とは?愛着(アタッチメント)の型とは?

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心理学においては、赤ちゃん・子どもとママの愛着に関する研究は数多く行われ、様々な研究結果が発表されています。

ストレンジシチュエーション法は、愛着理論に基づいて開発された観察法です。

この記事では、ストレンジシチュエーション法の概要、実験方法、愛着の種類(愛着の型)について紹介します。

ストレンジシチュエーション法(the strange situation)とは

ストレンジシチュエーション法とは、愛着理論に基づいて開発された、母子の愛着の発達や種類を評価する観察法です。

英語では「the strange situation」と表記し、日本ではストレンジシチュエーション法と訳されています。

ストレンジシチュエーション法は、アメリカ合衆国の心理学者メアリー・エインスワース(Mary Dinsmore Salter Ainsworth)らによって、赤ちゃんが人見知りをして分離不安を抱くことを証明する方法として開発されました。

ストレンジシチュエーション法の手順

ストレンジシチュエーション法では、見知らぬ場所に連れてこられた赤ちゃん・子どもが、①ママと一緒、②ママと見知らぬ人(ストレンジャー)が一緒、②見知らぬ人と一緒の状況においてどのような行動をするか観察・記録します。

実験の参加氏はママ、赤ちゃん・子ども(生後12ヶ月~18か月)、見知らぬ人で、実験者が様子を観察しています。

具体的な手順は、以下のとおりです。

  1. ママが赤ちゃん・子どもを抱っこして、観察室(プレイルームなど赤ちゃん・子どもにとっては初めての場所)に入室する
  2. ママは椅子に座り、赤ちゃん・子どもはおもちゃで遊ぶ(3分間)
  3. 見知らぬ人(ストレンジャー)が入室する
  4. ママ、見知らぬ人、赤ちゃん・子どもが一緒に過ごす(3分間、ママと見知らぬ人が黙ったままで1分間過ごし、その後1分間会話し、最後の1分間は見知らぬ人と赤ちゃん・子どもが遊ぶ)
  5. ママが退室する(1回目の母子分離)
  6. 見知らぬ人と、赤ちゃん・子どもが一緒に過ごす(3分間、見知らぬ人は、赤ちゃんが泣いたらなだめ、泣かなければ座っている)
  7. ママが部屋に戻り、見知らぬ人は退室する(1回目の母子再会)
  8. ママと赤ちゃん・子どもが一緒に過ごす(3分間)
  9. ママが退室し、赤ちゃん・子どもは一人で部屋に残される
  10. 赤ちゃん・子どもは一人で遊ぶ(3分間)
  11. 見知らぬ人が入室する
  12. 見知らぬ人は、子どもに近づいて慰める(3分間)
  13. ママが部屋に戻り、見知らぬ人は退室する
  14. ママと赤ちゃん・子どもは一緒に過ごす(3分間)

一連の手順の中で、見知らぬ人の入室やママの退室で泣き出す赤ちゃんもいれば、何食わぬ顔で遊び続ける赤ちゃんや、見知らぬ人と遊ぼうとする赤ちゃんもいるなど、赤ちゃんによって様々な反応が現れます。

愛着の種類(愛着の型)

エインスワースらは、ストレンジシチュエーション法で観察された赤ちゃんの行動によって、愛着の種類を3つに分類しました(無秩序型は後に追加)。

  • 安定型
  • 不安定型(回避型)
  • 不安定型(葛藤型・両価型)
  • 無秩序型

安定型

安心型の赤ちゃん・子どもは、見知らぬ場所でもママが一緒だと安心して遊び、見知らぬ人が入室してママが退室すると不安を感じるものの、ママが再び入室すると安心して遊び始めます。

母子関係の中で基本的信頼感が育まれているため、ママが一緒にいれば、触れていなくてもママを「安全基地」として周囲に働きかけることができるのです。

ただし、ママがいなくなると不安を感じ、戻ってきたママに抱っこを求めたり、ママがそばを離れようとするとぐずったりします。

不安定型(回避型)

不安定型(回避型)の赤ちゃん・子どもは、ママが部屋の中にいても注意を向けず、ママが出て行こうとしても嫌がるそぶりを見せない上、ママが退室して戻ってくると、ママを避けたり無視したりします。

つまり、ママに対して愛着行動を示さないということです。

不安定型(葛藤型)

不安定型(葛藤型・両価型)の赤ちゃん・子どもは、ママが退室すると不安や恐怖を示し、ママが戻ってくると敵意や攻撃性を示します。

愛着行動を示すこともありますが、敵意や攻撃性が目立ち、ママとの信頼関係が十分に築けていないと考えられています。

このタイプの赤ちゃん・子どもは、ママが部屋に戻るとママを求めて泣き出しますが、自分からママの方へ寄っていくことはなく、抱っこされるとさらに泣いたり怒ったりします。

無秩序型

無秩序型の赤ちゃん・子どもは、ママに近づいても目を合わせようとしない、大人しくしていたのに突然泣き出す、抑うつ的な症状を示すなど矛盾した行動が目立ちます。

被虐待児や精神疾患のある親に育てられている場合に、無秩序型となる傾向があると指摘されています。

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愛着の種類(愛着の型)の文化差

エインスワースらは、愛着の種類(愛着の型)には文化差があることを発見し、各地域における愛着の種類(愛着の型)を類型化しています。

例えば、日本の赤ちゃんは欧米の赤ちゃんより不安定型が多いとされています。

しかし、家族構成や母子関係の多様化が進む現代においては、こうした文化差は小さくなり、むしろ、各家族の赤ちゃんへの関わり方の影響が大きくなってきています。

愛着の種類(愛着の型)と親の養育

赤ちゃんがどの型の愛着を示すかは、親の養育態度(母子の関係性)が大きく関わっています。

安定型

親から十分な愛情を注がれるとともに、一貫した対応を受けている場合、安定型の愛着の型が形成されやすいものです。

不安定型(回避型)

親から過干渉気味の養育を受けた赤ちゃん・子どもは、不安定型(回避型)になりやすい傾向があります。

不安定型(葛藤型)

赤ちゃん・子どもの働きかけを親が敏感に察知して対応するものの、その対応が一貫していない場合、不安定型(葛藤型)の愛着の型となりやすいものです。

無秩序型

児童虐待や親自身の精神病などによって赤ちゃん・子どもに不適切な関わりをしている場合、無秩序型になる傾向があります。

愛着の種類(愛着の型)と人間関係

乳幼児期の母子の愛着の型は、大きくなってからの人間関係の持ち方にも影響を及ぼします。

ただし、乳幼児期の愛着の型が必ずしも大人になるまで同じ状態で維持されるとは限りません。

例えば、被虐待児が虐待親から引き離され、適切な養育をする里親に引き取られて愛情を注いでもらえたり、反対に、安定型だった赤ちゃんが父母の離婚によりママと生別して愛着関係が崩れたりする可能性があります。

安定型

人間関係に対する不安があまりなく、回避しようともしておらず、安定した人間関係を築くことができます。

自分自身が安定しており、他者を信用することができるため、恋愛関係、夫婦関係、友人関係をはじめ、どのような人間関係も良好に保ちやすいものです。

不安定型(不安型)

人間関係に対する不安が強く、他人と親密な関係を築きたいと思っていますが、不安でしがみついてしまう傾向があります。

他人の評価を過剰に気にしており、拒否されることを極端に怖がります。

不安定型(拒絶型)

他人を信用できず、人間関係を避けてしまうタイプです。

自分自身を表現することも避けようとします。

まとめ

ストレンジシチュエーション法は、数十年前に行われた研究で用いられた方法ですが、現在でも心理学の教科書には必ず記載されるほど有名なものです。