知育ノート

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ツァイガルニク効果とは?具体例は勉強や片思い?

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うまくいかなかったことは、年月が経ってもよく覚えていませんか?

例えば、恋愛や勉強などでうまくいかなかった経験をずっと覚えていることはありませんか?

こうした現象を、心理学の世界ではツァイガルニク効果と呼んでいます。

ツァイガルニク効果は、記憶に関する心理学用語の中でもマイナーな方ですが、日常生活の色々な場面で目にしているものです。

この記事では、ツァイガルニク効果の概要や具体例について紹介します。

ツァイガルニク効果とは

ツァイガルニク効果とは、達成できた課題よりも、達成できなかった課題や、道半ばの課題の方をよく記憶しているという現象です。

英語では「Zeigarnik effect」と表記し、日本語ではツァイガルニク効果と訳されています。

ツァイガルニク効果は、ロシア(当時はソビエト連邦)の心理学者・精神科医のブルーマ・ウルフォヴナ・ツァイガルニク(Bluma Wulfovna Zeigarnik)が実験結果を元に提唱したものです。

ツァイガルニクは、ドイツの心理学者クルト・レヴィンの「人は目的を達成しようと行動している時は緊張感が持続するが、達成すると緊張感が消失する。」という考えに着想を得て実験を行い、ツァイガルニク効果を提唱するに至っています。

ツァイガルニクが行った実験

ツァイガルニクが行った実験の流れは、以下のとおりです。

  1. 被験者を2つのグループに分け、パズルを解く課題などに取り組ませる
  2. 1つのグループには課題ができるまで続けさせ、もう一方のグループには課題の途中で中断させて、別のことをやらせる
  3. どんな課題があったか質問し、2つのグループの回答を確認する

この実験の結果、課題を途中で中断させたグループの方が、課題をやり遂げたグループよりも多く回答できることが分かり、ツァイガルニク効果が実証されることになりました。

ツァイガルニク効果の具体例

ツァイガルニク効果は聞き慣れない単語だと思いますが、意外と身の回りで見られるものです。

いくつか具体例を見てみましょう。

ツァイガルニク効果の具体例1:片思い

片思いをしていた相手のことは、年月が経ってもよく覚えていませんか?

容姿、話した内容、誰と仲が良くて誰と交際していたかなど、鮮明に思い出せる人は少なくないでしょう。

このように片思いの相手をよく覚えているのは、達成できなかった課題や、道半ばの課題をよく記憶しているというツァイガルニク現象によるものだと考えられています。

交際するという目標が達成されないままなので、いつまでも緊張感が残って記憶が保持され続けるというわけです。

一方で、過去に交際して自分から振った相手のことはあまり覚えていないことがあります。

これは、「交際する」、「相手を振る」という目標を達成して緊張感が緩み、記憶を保持している必要がなくなったためと考えられています。

ツァイガルニク効果の具体例2:勉強

試験勉強期間中に勉強したことについて、試験まではしっかり覚えていたのに、試験を終えた途端すっかり忘れてしまったという経験はありませんか?

これもツァイガルニク効果によるものです。

試験勉強期間中は、試験で良い点数を取るという目標を達成するために緊張感が持続し、記憶もしっかり保持されていますが、試験が終わるとそうした緊張感がなくなって記憶も消えていくのです。

ただし、試験で思ったより悪い点数を取った場合、試験の点数に自分で納得できなかった場合には「次こそ良い点数を取ってやる。」という気持ちになり、緊張感が持続して記憶も保持されることになります。

うまくいかない経験を積み重ねることが成長につながる

人は、成功体験ばかり続くと緊張感を持続できず、課題達成に必要な知識やノウハウなどの記憶も残りにくい一方で、うまくいかない経験が続くと緊張感が持続し、知識やノウハウも保持され続けるものです。

そのため、成功体験ばかり積み重ねているよりも、あれこれ試行錯誤しながら課題にチャレンジしてうまくいかない経験を重ねていく方が成長につながると言えるでしょう。

ただし、うまくいかない経験ばかりが積み重なると、自尊心が傷つき、自己肯定感も低くなってしまうので、成功体験と失敗体験をバランスよく積んでいくことが大切になります。

まとめ

ツァイガルニク効果について紹介しました。

聞き慣れない言葉だと思いますが、具体例を見て「確かにそういうことあるなあ」という人もいたのではないでしょうか?

最近は、ビジネス心理学などでもツァイガルニク効果が取り上げられる機会が増えてきましたが、知育や教育現場においても、ツァイガルニク効果を意識したカリキュラムや教材はたくさんあります。

例えば、あえて実力以上の難しい問題をぶつけ、「正答できなかった」という悔しい経験をさせることでやる気を持続させる方法などです。

ただし、「壁にぶつかる」経験ばかりさせると、子どもが自尊心を低下させて勉強への関心を失ってしまうことがあるので、バランスが大切になります。