知育ノート

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いいとこ取り育児とは?ママがイライラする育児の具体例は?

「イクメン」という言葉が登場してしばらく経ちました。

少子高齢化の対策として「女性が活躍できる社会づくり」と抱き合わせで「男性の育児参加」が国の施策として推進されるようになり、男性の育児休業取得率が若干上昇し、実際に育児に参加する男性も増加傾向にあります。

しかし、育児中のママからは「夫の育児がいいとこ取りでイライラする。」、「自分のやりたい育児ばかりする。」、「人の目があるところでしか育児に関わらない外面イクメンだ。」などの声が後を絶ちません。

この記事では、いいとこ取り育児の概要、女性がいいとこ取り育児だと主張する具体例について紹介します。

 いいとこ取り育児とは

いいとこ取り育児とは、一般的には、妻(ママ)が「いいとこ取り」だと感じる夫(パパ)の育児のことです。

ただし、専業主夫が妻の育児に対して「いいとこ取り」だと感じていれば、それもいいとこ取り育児に含まれます。

ママが「いいとこ取り育児」だとイライラするパパの育児は、大きく4つに分けることができます。

  • 自分がやりたい育児だけやる
  • 人前でのみ育児をする
  • 子どもが喜ぶことだけをする
  • 頼んだ育児をしない

いいとこ取り育児1:自分がやりたい育児だけやる

育児は、楽しいこともありますが、そうでないこともあります。

多くのママがイライラしている「いいとこ取り育児」の第一位は、パパが自分がやりたい育児だけをするというものです。

例えば、おしっこならオムツ交換するがウンチならママを呼ぶ、寝かしつけはママに押しつけて赤ちゃんが寝た後に添い寝する、ママが準備した離乳食を食べさせて後片付けもママ任せなど、枚挙にいとまがありせん。

自分がやりたいこと、片手間にできること、「育児をやった。」という自己満足が得られることだけを選んで実行し、その他の育児はママに任せてしまうわけです。

いいとこ取り育児2:人前でのみ育児をする

周りに人がいると積極的に子どもと関わるそぶりを見せるのに、家庭では全く育児参加しない場合も、ママとしては「いいとこ取り育児」だと感じることが多いものです。

例えば、人前や外出先では赤ちゃんを抱っこしたりオムツ交換したりするなど積極的に育児参加するそぶりを見せるのに、家の中では赤ちゃんが泣いても見向きもしないなどです。

なお、ママの間では、人前でのみ育児するパパのことを「外面イクメン」と呼ぶことが多くなっています。

いいとこ取り育児3:子どもが喜ぶことだけをする

子どもが喜ぶことばかりする場合も、いいとこ取り育児だと感じるママが多くなっています。

例えば、率先して一緒に遊んだりおもちゃを買い与えたりするのに、しつけや歯磨きなど子どもが抵抗したり嫌がったりする育児はママに押しつけることが挙げられます。

いいとこ取り育児4:頼んだ育児をしない

ママが頼んだ育児をパパがしない場合や頼んだことを頼んだとおりにしない場合もママのイライラの原因となり、いいとこ取り育児と判定されることがあります。

例えば、赤ちゃんの寝かしつけを頼んだのに何かと理由をつけてやらない、離乳食を食べさせるよう頼んだのに「なんか赤ちゃんが食べたがらないから止めた。」と投げ出すなどです。

いいとこ取り育児の具体例

私が運営する別サイトで行ったアンケート結果に基づいて、いいとこ取り育児の具体例を見ていきましょう。

オムツ交換はおしっこの時だけ

いいとこ取り育児のパパは、赤ちゃんが泣きだすとオムツを確認し、おしっこなら交換しますが、ウンチなら交換をしません。

「赤ちゃんがウンチしてるよ。」などとママに声をかけるのはまだ良い方で、見なかったことにして放置したり、そそくさとトイレやベランダなどに逃げたりするケースもあります。

赤ちゃんが生まれたての頃はウンチでもオムツ交換にチャレンジしていたのに、赤ちゃんが暴れて布団や肌着がウンチまみれになり、パパの顔や手足にもウンチが付着するという経験をして心が折れてしまい、ウンチのときはママ任せになったパパもいるようです。

オムツかぶれは放置する

いいとこ取り育児のパパは、オムツかぶれを見て見ぬふりをしがちです。

赤ちゃんは、大人よりも体温が高くて汗っかきなのでオムツの中が蒸れてしまい、頻繁にオムツかぶれになります。

特に夏場はオムツかぶれがひどくなりやすいので、こまめにシャワーをしたりおしりナップで拭いたりしてお尻を清潔に保ち、ベビーオイルやベビーローションを縫ってケアしてあげることが大切です。

しかし、いいとこ取り育児のパパは、オムツかぶれを見つけても「これくらいなら大丈夫だろう。」と考えて放置したり、ママに対応を任せたりしてしまいます。

 

沐浴は洗うだけ、入浴は入るだけ

いいとこ取り育児のパパは、赤ちゃんと一緒にお風呂に入りたがりますが、本当に「一緒に湯船に浸かるだけ」しかしないことが多いものです。

沐浴も入浴も、洗ったり湯船に浸かったりするだけではなく準備と後片付けがあります。

事前準備では、お風呂を洗ってお湯を張り、赤ちゃんの衣類(オムツ、肌着、パジャマなど)とバスタオルを順番に並べた上で、赤ちゃんの服を脱がせて風呂場へ連れていきます。

お風呂場では、赤ちゃんのご機嫌を確認しながら頭と身体を洗い、湯温などを確認しながら湯船につけます。

沐浴後(入浴後)は、赤ちゃんの身体を拭きながら肌の状態や体温を確認し、肌のケアをした上で服を着せて、髪を乾かします。

これらの一連の作業を全てこなしてこそ「お風呂に入れた。」と言えます。

しかし、いいとこ取り育児のパパは、準備と後片付けはママ任せ、お風呂場でも洗いはママに任せて湯船に浸かるところだけ一緒ということが多いのです。

これでは湯船に浮かんだおもちゃと大差ありません。

ミルクは飲ませるだけ

いいとこ取り育児のパパは、ママが準備した哺乳瓶を手に取って授乳させ、授乳が終わると流しに哺乳瓶を置いて、授乳させたという満足感に浸ります。

赤ちゃんにミルクを飲ませる場合、購入した哺乳瓶を滅菌消毒するところから始まり、お湯を沸かし、お湯と粉ミルクを混ぜて適温まで冷ました上で授乳する必要がありますし、授乳後はすぐに洗って滅菌消毒しなければなりません。

こうした準備や後片付けをママに任せ、赤ちゃんに授乳だけさせて「ミルクは俺が飲ませている。」と平然と言えるのがいいとこ取り育児のパパです。

離乳食は食べさせるだけ

いいとこ取り育児のパパは、離乳食の準備や後片付けもしません。

離乳食が始まると、月齢に応じて食べられる食材、食べさせ方、メニューなどを学習した上で離乳食を作る必要がありますし、使用する食器類にも滅菌消毒するかどうかなど何かと気を遣います。

離乳食を食べさせた後は、赤ちゃんの状態を確認し、食器類を洗わなければなりません。

しかし、いいとこ取り育児のパパは、準備された離乳食を赤ちゃんに食べさせるだけで、食べさせた後は食器をテーブルに放置したまま食卓を離れてしまいます。

 

赤ちゃんが嫌がると離乳食を食べさせるのをあきらめる

離乳食は、月齢によって食べさせる回数や食べさせる量が決まっています。

赤ちゃんの体調やご機嫌によって食べる量に差があることはありますが、基本的には必要な回数や量を食べさせないと、健康状態や成長に影響が出てしまいます。

いいとこ取り育児のパパは、準備された離乳食を食べさせるだけのことが多いため、離乳食の回数・量や赤ちゃんの健康などへの影響を考慮せず、赤ちゃんが嫌がるとすぐ食べさせるのをあきらめてしまいがちです。

 

赤ちゃんが寝た後に一緒に寝るだけ

いいとこ取り育児のパパは、「赤ちゃんを寝かしつけている。」と口にします。

しかし実際は、赤ちゃんを抱っこしたり添い寝したりして寝かしつけた後、同じ部屋で一緒に寝るだけのパパは多いものです。

赤ちゃん用のお人形と同じです。

 

一緒に遊ぶだけ

いいとこ取り育児のパパは、赤ちゃんと一緒に遊ぶことはしても、遊んだおもちゃや絵本を出しっぱなしにすることが多いものです。

赤ちゃんが寝返りや寝返り返り、ズリバイやハイハイを覚えると、出しっぱなしのおもちゃや絵本の角にぶつかってケガをするリスクもありますが、そこまで気が回らず、ただ一緒に遊ぶだけになってしまいがちです。

また、赤ちゃんがぐずり出すとママにバトンタッチしてしまうパパもいます。

パパが赤ちゃんと遊んでいる間に家事や他のきょうだいの世話をしているママは多く、赤ちゃんがぐずるたびに呼びつけられるとたまったものではありません。

 

着替えさせるだけ

いいとこ取り育児のパパは、赤ちゃんを着替えさせることはありますが、着替えの準備、洗濯して洗う、干す、取り込む、たたむ、タンスにしまうなどはママ任せです。

中には、「汗で汚れた肌着に触りたくない。」などと脱がせるのを拒否したり、脱がせた衣類を寝室に放置したりするパパもいるようです。

 

手ぶらで赤ちゃんとお出かけする

いいとこ取り育児のパパは、気が向いたときに手ぶらで赤ちゃんと一緒にお出かけします。

「少しくらいなら大丈夫じゃないか。」と思うかもしれませんが、とても危険です。

赤ちゃんは、外の刺激にとても敏感で、ちょっとした温度や湿度の変化でもすぐ体調を崩しますし、おしっこやうんちも頻繁にします。

お腹がすくと我慢できずぐずり出しますし、汗をかいたら着替えさせる必要もあります。

そのため、防寒・防暑対策、授乳・離乳食、オムツ交換のためのグッズは必須で、赤ちゃんの体調や体質などによっては他にも準備すべき物があるかもしれません。

いいとこ取りで育児をしていると、こうしたことまで頭が回らず、「すぐ帰って来るし、大丈夫だろう。」と安易に考えて、手ぶらで外出してしまいがちです。

赤ちゃんの体調を考えずに外出させる

「思い立ったが吉日」で、自分の気が向いたときに赤ちゃんと一緒に外出してしまうのも、いいとこ取り育児のパパの特徴です。

赤ちゃんとの外出で一番気にかけるべきは、赤ちゃんの体調です。

発熱や発疹など目で見て手で触れて明確に分かる体調不良だけでなく、普段とのちょっとした様子の違いにも注意し、外出するかどうか慎重に判断しなければなりません。

赤ちゃんが低月齢であるほど慎重に判断すべきです。

しかし、外気浴さえ慎重にすべき新生児を自宅から離れた公園へ連れだしたり、熱がある赤ちゃんを車に乗せて連れ出したりしてしまうパパが少なからずいます。

安易に物を買い与える

いいとこ取り育児のパパの特徴の一つに、「子どもと仲良くしていたいという気持ちが強い」というものがあります。

「仲良くしたい」というのは、「子どもに好かれたい」、「一緒にいるときは常に楽しんでいてほしい」という自己都合の仲の良さであり、それを実現するために安易に物を買い与えがちです。

物で釣る行動は、幼児期以降の子どもに対して顕著になりますが、乳児期の赤ちゃんのうちから何かと物を買い与えて機嫌をとるパパも少なくありません。

歯磨きをしない

乳児期の赤ちゃんの頃から乳歯が生え始めますが、いいとこ取り育児のパパは歯磨きをしたがりません。

赤ちゃんが嫌がって泣くことがあるからです。

好かれたい気持ちが強いため、歯磨きだけでなく、赤ちゃんが嫌がることは極力避けようとする傾向があります。

 

赤ちゃんを乳幼児健診に連れて行かない

いいとこ取り育児のパパは、赤ちゃんを乳幼児健診に連れて行ってくれません。

父子で健診に行かないだけでなく、ママと赤ちゃんに同行することも多くはありません。

乳幼児健診は、生後1ヶ月、生後3ヶ月(地域によっては4ヶ月)、生後6ヶ月(地域によっては10ヶ月)など定期的に実施され、赤ちゃんの健康状態や成長発達を確認する健診です。

アンケート結果では、「面倒くさい。」、「仕事が休めない(休みたくない)。」、「どうせ他の家庭もママが連れて行くんだろうから、うちだけ俺(パパ)が行くと浮いてしまう。」などの理由がよく見られます。

その場その場で単発的にしか赤ちゃんと関わっておらず、赤ちゃんの健康状態や成長発達を正確に把握できていないため、医師や看護師に赤ちゃんのことを聞かれて答えられないと困るという理由で同行を拒否するパパもいます。

赤ちゃんに病院を受診させない

いいとこ取り育児のパパは、赤ちゃんが体調を崩しても、対応をママ任せにして、自ら病院へ連れて行こうとしないことが多いです。

また、病院には連れて行くけれど、病院への連絡、医師への症状の説明、行き帰りの赤ちゃんの世話などはしないというパパもいます。

理由としては、「普段から赤ちゃんの世話をあまりしないので、関心が薄い。」、「医師に赤ちゃんの症状を聞かれてもうまく答えられない。」などが挙げられます。

人前でしか育児をしない

「イクメン面したい。」というのも、いいとこ取り育児のパパの特徴です。

近年、男性の育児参加を国が推進し、男性も育児に関わるべきだという風潮が強くなってきていることを受け、育児にそれほど関心がないのに、「育児参加に積極的なパパだと思われたい。」という気持ちに突き動かされて、人前では育児するそぶりを見せる「外面イクメン」が増えています。

気が向いたときだけ育児に関わる

すでに書いてきたとおり、いいとこ取り育児のパパは、必要性よりも自分の気分や気持ちで育児に関わり、「積極的に育児に関与している。」と自己満足する傾向があります。

まとめ

イクメンという言葉が定着し、育児参加に関心を持つ男性や実際に育児参加する男性は増えています。

しかし、実際のところはいいとこ取り育児の域を出ない男性が多く、かえって女性の負担やストレスの原因となっているところがあります。

育児は、子どもが健全に成長していくために夫婦が協力して行うであり、育児について夫婦が十分に話し合い、互いに尊重しながら協力して育児に取り組める家庭環境作りがまずは重要です。