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エディプスコンプレックスとは?意味と時期は?フロイトとの関係は?

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エディプスコンプレックスという言葉を知っていますか?

心理学の世界ではよく知られたこの言葉、精神分析の大家フロイトが提唱した子どもが親に抱く気持ちに関する概念です。

この記事では、エディプスコンプレックス(エレクトラコンプレックス)の概要、フロイトの精神分析について紹介します。

エディプスコンプレックスの意味とは

エディプスコンプレックスとは、子どもが、異性の親に対して愛着を持ち、同性の親に対して敵意を抱いたり、罰せられる不安を抱いたりする無意識の葛藤のことです。

エディプスコンプレックスは、精神分析学者のフロイトによって提唱された概念です。

英語では「oedipus compulex」と表記し、日本語では「エディプスコンプレックス」、「エディプス複合」などと訳されています。

本来、愛情や信頼を寄せるべき親に対して性に関する葛藤が生じるという、当時としては画期的な概念です。

エディプスコンプレックスとエレクトラコンプレックス

元々は、子どもの性別を問わず使用されていましたが、性別によってエディプスコンプレックスとエレクトラコンプレックスに分類されることもあります。

  • エディプスコンプレックス:男の子が、無意識のうちに母親に対して愛着を持ち、父親に対して敵意や罰せられる不安を抱くこと
  • エレクトラコンプレックス:女の子が、無意識のうちに父親に対して愛着を持ち、母親に対して敵意や罰せられる不安を抱くこと

エディプスコンプレックスの意味語源

エディプスコンプレックスの語源は、ギリシャ悲劇の名作「オイディプス王(エディプス王)」です。

オイディプス王は、大まかにいうと、知らずに自分の父を殺して自分の母と結婚するという物語です。

フロイトは、幼児期における母親を手に入れたいと願い、父親に対して強い対抗心を燃やす気持ちをオイディプス王になぞらえ、エディプスコンプレックスと名づけたのです。

なお、エレクトラコンプレックスの語源も、ギリシャ悲劇の一つ「エレクトラ」です。

エレクトラは、母に殺された父の復習を遂げるために弟を誘惑するという物語です。

ユングは、女の子のエディプスコンプレックスについてエレクトラコンプレックスと名づけましたが、フロイトはこれを不要だと考えており、性別を問わずエディプスコンプレックスを使用していました。

エディプスコンプレックスのメカニズム

精神分析では、エディプスコンプレックスのメカニズムについて、おおむね以下のように説明しています。

子どもは、まず、ママに愛情を抱き、そのママが愛情を抱くパパのような男性になろうとし、次第にパパを排除しようと思うようになります。

しかし、幼い子どもにとってのパパは絶対的な存在で、親子としての絆や親和性はあるものの、次第に怖さを感じ始めます。

また、子どもは、いつまでも母子密着が強いとパパから「性器を切り取るぞ(態度や行動によって)」と脅され、去勢される不安を感じます。

そして、ママと密着しようとすると「去勢される」不安にさいなまれ、パパの言いなりになると「すでに去勢されている」ように感じるというジレンマに陥ります。

通常、子どもは、ママとの密着もパパとの対立も諦めて、親とは別の方向を見出すことでコンプレックスを克服し、幼児的な欲求も抑圧していくと考えられています。

エディプスコンプレックスの時期

精神分析においては、エディプスコンプレックスが生じるのは生後4~6歳頃だと説明されています。

フロイトが提唱した発達理論である「心理性的発達理論」では、子どもの発達段階を口唇期、肛門期、男根期、潜伏期、性器期に分類していますが、このうち男根期については、エディプスコンプレックスが生じる時期であることから「エディプス期」とも呼ばれます。

フロイトの心理性的発達理論

フロイトは、子どもの発達を性的な欲動(リビドー)の発達によって説明する理論(心理性的発達理論)を提唱しています。

一般的に性的欲動が表面化するのは思春期ですが、心理性的発達理論では、この時期の性欲は生後5~6歳頃に抑圧された幼児期の性欲の再現だと説明されます。

また、心理性的発達理論では、性的な欲動は乳幼児期から存在し、年齢とともに発達していくものだと捉えており、ある時期に敏感になる身体の部位によって口唇期、肛門器、エディプス器、潜伏期、性器期という発達段階を設定しています。

そして、各段階が十分に満たされることで健康な人格が形成され、一方で、不十分だとその段階に固着してしまうと考えられています。

各時期の特徴について見ておきましょう。

口唇期(生後0~1歳頃)

口唇期とは、口や唇にリビドーを得る時期です。

赤ちゃんは、口で母乳やミルクを飲み、離乳食を食べ、周囲の気になる物を手で掴んで口に入れて確認するなど、口唇を刺激することでリビドーを得ています。

口唇期に固着した場合、依存的で受動的な性格になりやすい上、食事(過食)、喫煙、飲酒、爪を噛むクセ、皮膚むしり症などの症状が出る傾向があると考えられています。

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肛門期(生後1~3歳)

肛門期とは、肛門(お尻の穴)にリビドーを得る時期です。

この時期の子どもは、トイレットトレーニングを通して胃腸や膀胱をコントロールする必要性に迫られます。

トレーニングに成功する体験を積むことで達成感を得るとともに、周囲への能動的な姿勢が芽生えます。

肛門期に固着すると、浪費的・破壊的な性格になるか(トイレの失敗を許容し続けた場合)、几帳面・頑固・秩序に執着する正確になる(トイレの失敗を頭ごなしに叱りつけた場合など)と考えられています。

男根期(エディプス期、生後4~6歳頃)

男根期とは、子どもが自分の性器に興味を向ける時期です。

男と女の違いに気づき、同性の親を異性の親の愛情を横取りする存在だと感じるようになります(エディプスコンプレックス)。

男根期に固着すると、異性の親に歪んだ愛情を抱き続けたり、同性の親を根拠なく憎み続けたりする傾向があります。

また、男性または女性としての自分を十分に獲得できなくなるリスクも指摘されています。

潜伏期(生後6~思春期)

潜伏期とは、男根期の後に訪れる、リビドーが抑圧された時期です。

この時期の子どもは、社会のルールや知識を獲得し、友人関係を築き、スポーツ・音楽・芸術・勉強など興味関心のあることに全力で取り組み、社会的スキルやコミュニケーション能力を獲得、向上させます。

性器期(思春期~)

性器期とは、乳幼児期に見られた部分的な欲動が性欲に統合される時期です。

この時期の子どもは、乳幼児期のように自分の身体から得られる欲求ではなく、異性に対して性的関心を持つようになり、同時に他人の幸せについても考えるようになります。

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まとめ

エディプスコンプレックス(エレクトラコンプレックス)は、かなり昔に提唱された概念ですが、幼児期の親に対する気持ちを考える上で参考になる概念です。

心理性的発達理論においては、「男根期」、「性的欲動」、「親への憎しみ」などおよそ子どもに関する理論とは思えない単語がたくさん登場しますが、内容自体は子育て中の親ならうなづけるところもあるはずです。

ただし、エディプスコンプレックスが提唱されたのは、家庭における父親の権威が強かった時代であり、現代の親子関係に必ずしも当てはまるものではないことは、付言しておきます。

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