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出産手当金とは?いつもらえる?計算方法と申請時期や条件、出産一時金との違いは?

出産手当金という制度を知っていますか。

出産手当金は、出産を目的として産前産後に会社を休んで収入が減った場合などに、生活支援を目的として手当金が支給される制度です。

受給要件を満たす女性が申請することで受給することができ、申請方法も比較的簡単なので、妊娠後は早めに勤務先の担当部署へ申請方法を確認し、申請の準備をしておきたいものです。

この記事では、出産手当金の概要、受給条件、対象期間と支給額の計算方法、申請方法、出産育児一時金との違いについて紹介します。

出産手当金とは

出産手当金とは、働く女性が出産のために会社を休み、その期間に給料が減額されたり支払われなかったりした場合に、加入している健康保険から支給される手当金です。

出産のために得られなかった収入を補てんすることで、出産する女性の生活を支援するための制度で、一定の条件を満たす女性が産前産後休業を取得した場合や、出産前に退職した場合に支給されます。

出産手当金の受給条件(出産手当金をもらえる条件)

出産手当金をもらえるのは、原則として以下の条件1から条件3を満たす場合です。

出産のために会社を退職した場合、会社の健康保険から抜けることになり、原則として出産手当金の受給対象から外れます。

ただし、条件4から条件6をすべて満たす場合は、例外的に受給することができます。

条件1 在職中 健康保険に加入している
条件2 妊娠4ヶ月以降の出産である
条件3 給料の支払いがないまたは出産手当金より少ない
条件4 退職後 退職日の前日までに継続して1年以上健康保険に加入していた
条件5 退職日が出産日または出産予定日から42日以内
条件6 退職日に勤務していない

健康保険に加入している

出産手当金は、加入する健康保険から支払われる手当金なので、受給の前提として女性本人が健康保険に加入している必要があります。

また、健康保険に加入していれば、雇用形態が契約社員、派遣社員、パートであっても受給できます。

妊娠4ヶ月以降の出産である

妊娠4ヶ月以降の出産であることも、受給条件の一つです。

生後4ヶ月以降の出産であれば、早産、死産、流産、人工中絶などの場合も出産手当金が支給されます。

給料の支払いがないまたは出産手当金より少ない

出産のために休んでいる期間中に会社から給料の支払いがない場合だけでなく、支払われている給料が出産手当金より少ない場合も受給条件を満たすことになります。

退職日の前日までに継続して1年以上健康保険に加入していた

退職日(資格喪失)の前日までに1年以上継続して健康保険に加入しており、以下の条件5と条件6も満たす場合、退職後も出産手当金を継続して受給することができます。

注意したいのが、雇用形態が契約社員や派遣社員の場合です。

健康保険加入期間が1年以上あっても、継続して加入していなければ受給の対象外となります。

派遣先の変更などで1日でも健康保険に加入していない日があると、継続して加入していたとはみなされません。

退職日が出産日または出産予定日から42日以内

出産日または出産予定日以前42日、つまり、出産手当金の支給期間内に退職したか否かで受給条件を満たすかどうかが変わります。

退職日に勤務していない

退職日に産休などを取得して勤務していないことも、退職後に出産手当金を受給するための条件の一つです。

出産手当金がもらえない人

  • 夫の会社の健康保険の扶養に入っている場合
  • 国民健康保険に加入している場合

出産手当金を受給するには、出産する女性自身が会社の健康保険に被保険者として加入している必要があり、夫の会社の健康保険の扶養に入っている場合や、国民健康保険に加入している場合は対象となりません。

出産手当金受給期間は配偶者の扶養に入ることができない

出産手当金は、扶養認定に影響します。

退職後に出産手当金を受給する場合、標準報酬月額が17万円(受給日額3,612円)を超えると被扶養者の認定基準を満たさなくなり、配偶者の扶養に入ることができなくなります。

出産手当金の期間と支給額の計算方法

出産手当金の対象期間と支給額の計算方法を確認していきます。

出産手当金の対象期間

出産手当金の対象期間は、以下のとおりです。

原則 出産予定日の42日前から出産日の翌日の56日後までの合計98日間
多胎児出産の場合 出産予定日の98日前から出産日の翌日の56日後までの合計154日間
出産予定日よりも遅れて出産した場合 原則の対象期間に、出産予定日から出産までの日数を加算

出産手当金の支給額の計算方法

出産手当金の支給額は、以下の計算式を使って算出します。

  • 1日当たりの支給額=休業前1年間(12ヶ月)の標準報酬月額の平均額÷30×2/3
  • 出産手当金の支給額=1日当たりの出産手当金の支給額×98

出産予定日より遅れて出産した場合、1日当たりの支給額が遅れた日数分だけ加算され、出産予定日より早く出産した場合、1日当たりの支給額が早まった日数分差し引かれます。

【計算方法の具体例:S子さんの場合】

S子さんの休業前12ヶ月の標準報酬月額の平均を36万円として計算してみましょう。

  • 1日当たりの支給額=36万円÷30×2/3=8000円
  • 出産手当金の支給額=8000円×98=78万4000円

以上より、S子さんの出産手当金の支給額は、78万4000円となります。

出産手当金の申請方法

出産手当金を受給するには、受給条件を満たす女性が申請をする必要があります。

健康保険出産手当金支給申請書を入手

まず、健康保険出産手当金支給申請書を入手します。

申請書は、勤務先の担当部署でもらうか、協会けんぽのウェブサイトなどでダウンロードすることができます。

健康保険出産手当支給申請書を作成

申請書は、以下の欄に分かれています。

  • 本人情報記入欄
  • 医師・助産師記入欄
  • 事業主の証明欄
  • 例外の場合の添付資料欄

申請者が自ら記入するのは「本人情報記入欄」のみです。

ただし、出産時に、入院した病院などで「医師・助産師記入欄」を記入してもらう必要があります。

健康保険出産手当金支給申請書を提出

申請書の提出先は、勤務先の担当部署です。

申請時期は、申請書の中に出産時に医師または助産師に記入してもらう必要があることと、休業期間が経過した後に申請する必要があることから、原則として産後休業終了後です。

ただし、産前休業分と産後休業分に分けて申請することもでき、その場合は産前休業分については出産日以降に申請できるようになります。

なお、勤務先によっては、添付資料の提出を求められることがあります。

勤務先が各健康保険に申請

勤務先は、申請者が提出した申請書に賃金台帳や出勤簿などのコピーを添付し、各健康保険の担当窓口に申請を行います。

申請時期(期限)

出産手当金が申請できる時期は、産前休業開始の翌日から2年間です。

2年を過ぎた後は、1日ごとに支給日数が1日分ずつ減っていきます。

出産手当金はいつもらえる(支給時期)

出産手当金がいつもらえるかは、申請方法によって異なります。

産後休業後に産前産後分をまとめて申請
  • 出産から約2~3か月後
産前休業分と産後休業分を分けて申請
  • 産前分:出産から1ヶ月後
  • 産後分:出産から2~3か月後

つまり、産前休業分と産後休業分を分けて申請した場合でも、受給できるのは出産から約1か月後です。

原則どおり産前産後休業分をまとめて申請する場合、受給できるのは産後休業が終了して育児休業に入った後になります。

出産手当金と出産育児一時金の違い

出産手当金と名称が似た制度に出産育児一時金があります。

出産育児一時金とは、公的慰労保険加入者やその被扶養者である配偶者が出産した場合に、子ども1人につき42万円が支給される制度です。

出産育児一時金の受け取り方法は、直接支払制度、受取代理制度、直接受け取りの3つから選択することになります。

  • 直接支払制度:医療機関などが出産育児一時金の申請と受取りを行い、受け取った一時金から出産費用を差し引く方法
  • 受取代理制度:自分で出産育児一時金を申請し、医療機関などが一時金を受け取って出産費用を差し引く方法
  • 直接受け取り:出産育児一時金の申請と受取りを全て自分で行う方法

出産手当金と出産育児一時金の主な違いは、以下のとおりです。

  出産手当金 出産育児一時金
目的 出産で収入が減少する女性の生活支援 出産にかかる費用の負担軽減
管轄
  • 勤務先の健康保険組合
  • 協会けんぽ
  • 共済組合など
  • 自治体(国民健康保険)
  • 勤務先の健康保険組合
  • 協会けんぽ
  • 共済組合など
対象 会社の健康保険加入者
  • 国民健康保険加入者
  • 会社の健康保険加入者
  • 夫の会社の健康保険の扶養に入っている女性
支給額 標準報酬の3分の2相当額 原則として赤ちゃん1人につき42万円
受給期間 出産日以前42日(多胎の場合は98日)から出産の翌日以後56日までの合計98日間 一括支給

 

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まとめ

出産手当金は、出産のために会社を休んだ期間の収入減少を補てんする休業保障として支給される手当金です。

勤務先の健康保険に加入するなど一定の条件を満たす女性が申請することで、おおむね休業前の給料の2/3を受給することができます。

産前休業開始日の翌日から2年間という期限が設けられているため、早めに申請してください。

なお、出産育児一時金とは異なる制度で、申請方法なども違うため、混同しないよう注意が必要です。