知育ノート

赤ちゃん、幼児、子供の力を伸ばす知育、知育玩具、関わり方やそれらに関する知識を紹介しています。

子どもが嘘をつく時の叱り方・対応は?嘘つきを治す方法は?

幼児期の子どもが嘘をついた時は、どのように対応していますか。

子どもは、大人と同じようにたくさん嘘をつきますが、その種類や理由(嘘をつく心理)は大人とは少し違っていて、中には大人には理解しにくいものもあります。

また、嘘を嘘と思っていなかったり、大人が思うほど大変なことだという認識も持っていないのが普通です。

さらに言えば、嘘をついた子どもへの対応は、嘘を責めたてて罰を与えるというより、嘘をつかずに済むよう指導・教育するという性格が強くなります。

では、嘘をついた子供への指導は、具体的にどのようにすれば良いのでしょうか。

この記事では、子どもの嘘の種類と嘘をつく心理、子どもを嘘つきにしない方法、幼児期の子どもが嘘をつく時の叱り方・対応について紹介します。

大人がつく嘘の種類

大人がつく嘘には、いくつも種類があります。

例えば、大人がよくつく嘘としては、以下のようなものを挙げることができます。

  • 冗談でつく嘘:気心の知れた仲間と冗談で嘘を言い合うなど
  • 自分の行動を合理化する嘘:寝坊で遅刻した時に「子どもの調子が悪くて病院へ連れて行っていた。」と嘘をつくなど
  • その場しのぎの嘘:上司から「例の報告書はいつできる?」と聞かれ、取り掛かってもいないのに「週末には提出できます。」と嘘をつくなど
  • 自分本位な嘘:相手をだまして利益を得る詐欺行為など
  • 自分を良く見せる嘘:経験がないのに「学生中に1年間留学していて・・・」、顔も知らないのに「実は、あそこの会社の社長と懇意でね・・・」と嘘をつくなど
  • 失敗をごまかす嘘:自分のミスについて取引先から苦情の電話がかかってきた時に、「こちらの手続きに間違いはありません。相手が勘違いしているのだと思います。」と上司に報告するなど
  • 思いやりの嘘:相手を傷つけないために嘘をつくなど
  • 勘違いの嘘:思い込みで事実とは異なることを口にするなど
  • 他人を不利にする嘘:社内の女性に人気のある社員を妬み、「実は、あいつ二股かけててさ・・・」と嘘をつくなど

冗談でつく嘘などコミュニケーションの一環としての嘘から、詐欺行為など犯罪になる嘘まで、様々な嘘をついていることが分かります。

子どもがつく嘘の種類と嘘をつく心理

子どもがつく嘘は、大人がつく嘘と似ているものもあれば、異なるものもあります。

妄想でつく嘘

幼児期の子どもにとっては、現実と虚構(テレビ番組、アニメ、マンガ、絵本、映画など)を区別するのが難しいものです。

例えば、「早く寝ないとお化けが来るよ~」と言えば本気で怖がりますし、クリスマスにはサンタクロースがトナカイが引くソリでやって来ると信じています。

子どもの中では、虚構の設定や登場人物が現実にも存在しているのです。

そのため、「僕ね、昨日の夜、窓からサンタさんが入って来るのを見たよ。」、「さっき、あそこをアンパンマンが飛んでたよ。」といった話を真顔ですることがあります。

大人にとっては嘘(妄想)ですが、子どもは現実のことだと思って話しているのです。

無自覚な嘘

幼児期の子どもは、覚えた言葉を駆使してたくさんパパママとお話ししてくれます。

しかし、言葉の使い方がつたない上に、言葉と物事の関連付けも十分にできていないことが多く、事実とは異なることを話すことがあります。

例えば、保育園でサツマイモ掘りをしたのに「今日ね、ジャガイモを掘ったよ。」とパパママに報告することなどが、無自覚な嘘に当たります。

親からすると「嘘をついている。」と思えるかもしれませんが、子ども自身は、事実だと思い込んで話しています。

叱られるのを避けるための嘘

幼児期の子どもは、パパママから叱られるのを避けるために嘘をつきます。

例えば、パパママから「牛乳こぼしたの誰?」と聞かれ、とっさに「〇〇(兄弟の名前)だよ。」と嘘をつくことがあります。

こうした嘘は、たいていはすぐに嘘がばれてしまい、正直に認めた場合よりもこっぴどく叱られることになるのですが、子どもながらに、パパママに怒られたくない、嫌われたくないと思ってつい嘘をついてしまうのです。

親に認めてもらうための嘘

子どもは、パパママにたくさん認めてほしいと思っており、認めてもらうために嘘をつくことがあります。

例えば、パパママが何かできょうだいを褒めるのを見て「それ、僕もできるよ。」と嘘をついたり、パパママがすごいと思いそうなことを口から出まかせで言ってみたりします。

子どもの年齢が上がってパパママの要求水準が高くなり、パパママから褒めてもらう機会が減るにつれて、親に認めてもらうための嘘が増えていく傾向があります。

親を悲しませないための嘘

子どもは、パパママのことが大好きで、パパママが悲しむ姿は見たくないものです。

特に、自分のせいでパパママが悲しむのは、とても辛いことです。

そのため、パパママが悲しみそうなことについては、あえて黙っていたり、嘘をついてごまかしたりすることがあります。

例えば、パパママが、子どものいたずらなどに対して「パパもママも悲しいよ。」などと指導したり、実際に悲しむ態度を見せたりしていたとしましょう。

すると子どもは、いたずらや失敗をした時に悲しむパパママの姿を思い出し、悲しませないために「やってないよ。」などと嘘をつくことがあります。

親の真似をする嘘

子どもは、大人が思う以上に大人のことをよく観察し、その行動を見よう見まねで学習します。

パパママが普段から子どもに嘘をついていると、子どもはそれを真似します。

例えば、風邪でしんどい時に子供から「大丈夫?」と聞かれ、「大丈夫だよ。」と嘘をつくと、子どももしんどい時に「大丈夫だよ。」と嘘をつくようになります。

パパママへの気遣いもありますが、しんどい時はそう言うものだと思ってしまうのです。

また、子どもとの約束を何かと理由をつけて守らないでいると、子どももパパママとの約束や家庭のルールを守らなくなりますし、叱られると、嘘や言い訳でやり過ごそうとするようになります。

子どもを嘘つきにしない方法

子どもは、様々な場面で嘘をつきますが、その多くは自己防衛のための嘘です。

叱られるのを避けるための嘘は分かりやすいですが、親に認めてもらうための嘘や、親を悲しませないための嘘も、「親に認めてもらうこと」や「親を悲しませないこと」によって、自分を守ろうとしているのです。

そのため、子どもを嘘つきにしないための一番の方法は、子どもが「嘘をついてでも自分を守らないといけない」と不安や心配を抱くような家庭環境にしないことです。

まずは、子どもに対して嘘をつかないようにしましょう。

また、子どもが嘘をついた時に、頭ごなしに叱責したり、問い詰めたり、必要以上に悲しんだりして、子どもに恐怖や不安を与えない配慮も必要です。

 

子どもが嘘をつく時の叱り方・対応

最近は、「子どもを叱らずに育てる」ことが良しとされる風潮があります。

確かに、頭ごなしに叱りつけたり、体罰を加えたりするのは現に慎むべきですが、一方で、「ダメなことはダメ」と伝えることは教育上必要です。

嘘は、嘘をついた状況や嘘の内容などによりますが、基本的には「ダメなこと」です。

そのため、子どもが嘘をついた時の対応は、叱ることを基本として、叱り方やその後のケアを検討することになります。

子どもが嘘をつく時の叱り方・対応は、以下のとおりです。

嘘をつく原因となった行動の理由を聞く

子どもが嘘をついたことに気づくと、「嘘をついたという事実」に対して怒り、叱りつけてしまいがちです。

しかしまずは、子どもが嘘をついてまで自己防衛を図ろうとした行動に目を向けましょう。

いたずら、兄弟げんか、失敗など子どもが嘘をついた原因を探り、その行動をとった理由や前後の経緯などについて、子どもから十分に話を聴き、叱る必要があるかどうかを慎重に検討します。

嘘をつく原因になった行動を叱る

子どもが嘘をつく原因となった行動について、子どもから十分に話を聴き、子どもの行動に問題があると判断した場合には、その場で、短く叱ります。

「その場で」とは、子どもが問題となる行動をした時からできるだけ時間を置かずにということです。

「短く」とは、厳しい口調で、短い言葉で叱っていると伝えるということです。

幼児期の子どもには、叱る理由とクドクドと説明しても理解できないので、理由を伝える場合は簡潔に伝えてあげることは大切です。

嘘をついた理由を聞く

子どもが嘘をついた理由についても、詳しく話を聴いてあげましょう。

幼児期の子どもは、おしゃべりが上手になっていますが、それでも自分の気持ちや主張を正確に伝える力はまだまだ未熟です。

そのため、子どもの話の内容から言いたいことを察して、「こういうことかな?」、「〇〇という気持ちだったんだね。」などと代弁し、子どもの話を整理してあげましょう。

嘘をついたことを叱る

子どもが説明した「嘘をついた理由」について、叱るべきか否かを慎重に検討した上で、嘘をついたことを叱るべきだと判断したら、その場で、短く叱りましょう。

子どもの目を見つめながら、「これからは正直に話そうね。」、「自分のしたことはちゃんと言わないとね。」などと伝えます。

なお、嘘をついたことを叱るかどうかの基準は、各家庭で夫婦が話し合って決めることですが、一般的な基準をいくつか示しておきます。

  • 自己保身のために嘘をついた場合:ばれたくない、叱られたくないなど
  • 他人のせいにする嘘をついた場合:自分のいたずらを弟や妹のせいにしたなど
  • 他人を傷つける嘘をついた場合:「(事実ではないのに、)○○ちゃんがおしっこを漏らした。」と言いふらすなど

親を悲しませないための嘘についても、場合によっては叱らずに済ませることもあるでしょう。

一方で、子どもがつく嘘の中には、叱る必要のない嘘もあります。

子どもがつく嘘の種類で紹介した、「妄想でつく嘘」と「無自覚な嘘」です。

  • 妄想でつく嘘:「仮面ライダーとお友達なんだよ」と嘘をつくなど
  • 無自覚な嘘:保育園でサツマイモ掘りをしたのに、「今日ね、ジャガイモを掘ったよ。」と報告するなど

大人がこうした嘘をつくと、「頭がおかしいのではないか。」、「勘違いが多い人だ。」などと思われることになりますが、子どもの間はごく自然なことです。

嘘を認めたら褒める

子どものしつけの基本は、何でも褒めることです。

子どもが嘘をついたことを認めた時も、しっかり褒めてあげましょう。

褒め方としては、「正直に言えてえらかったね~」などと、子どもが自発的に嘘を認めたことを褒めてあげます。

嘘をつく原因になったことについても、子どもが素直に認めたら、同じように褒めてあげましょう。

子どもを褒める時は、子どもを抱きしめ、顔と顔を突き合わせて、笑顔で少し大げさに褒めてあげるのがポイントです。

なお、幼児期の子どもは、自分の失敗や間違いをなかなか認めようとしないことがあります。

例えば、パパママからいたずらを追及されて「お友達がやった。」と嘘をつき、嘘をついたことも認めないといったことは珍しくありません。

こうした場合は、前後の経緯を細かく確認し、子どもが自分からいたずらしたことや嘘をついたことを認めるよう、根気強く話し合いましょう。

そして、紆余曲折あっても最終的に子どもがいたずらや嘘を認めたら、しっかり褒めてあげてください。

嘘をついた子どもへのNG対応

嘘をついた子どもへの対応でNGな対応についても理解しておきましょう。

子どもを責め立てる

嘘をついた子どもへの対応の基本は、子どもの話をしっかり聞いて経緯を詳しく把握し、子どもが自発的に問題行動や嘘を認めるようもっていくことです。

「どうして嘘をつくの!?」、「ごまかさないで!」などときつい口調で子どもを責め立てると、子どもは怖くなって委縮してしまい、黙り込んだり、その場をやり過ごすために嘘を重ねたりします。

謝らせるだけで終わる

「嘘をついたんでしょ!誤りなさい!」などと、とにかく子供に謝らせてその場を収束させてしまうパパママは少なくありません。

しかし、子どもは、どうしてパパママが怒ったのか、なぜ謝らされたのかよく分からないままになってしまい、同じ嘘をつき続けることがあります。

嘘は一切ダメだと教え込む

嘘をつくことは、「基本的にはダメなこと」です。

しかし、嘘も方便というように、年齢が上がるにつれて嘘をつくことが避けられない場面も出てきますし、親が子どもに嘘をつくよう教えることだって出てきます。

例えば、お友達からもらったプレゼントを子どもが気に入らなくても、親としては「お礼を言いなさい。」、「「気に入っているよ。」と伝えてあげなさい。」などと指導することがあります。

このように、日常生活においては嘘が役立つ場面も増えていくため、「嘘が一切ダメ」と教え込むことは望ましくありません。

まとめ

子どもの嘘に対しては、嘘の原因となった行動の経緯や、嘘をついた理由をしっかり聞いた上で、叱るかどうかを慎重に対応することが大切です。

こうした過程を経ることで、親は事実を把握して適切に対応できますし、子どもは自分の問題に気づくきっかけを得ることができ、親の指導にも素直に耳を傾けやすくなるものです。

>>しつけ、発達、病気・障害、家庭の記事一覧に戻る